阪神・淡路大震災から今日で25年です。
日経新聞一面コラム「春秋」には、次のようなことが書かれていました。
『1948年といえば、まだ戦後の混乱期である。
この年の6月28日、福井市と周辺は大地震に襲われた。死者3769人。
空襲の傷痕が残る市内は烈震の追い打ちをくらい、8割以上の家屋が全壊したといわれる。
気象庁が震度階に「7」を設けたのはその翌年だった。
究極の揺れを想定した震度7(激震)だが、新設から46年間も適用されることなく歳月が流れた。
流れを断ち切ったのは、25年前のきょう起きた阪神大震災である。
言いかえれば、あの日までの半世紀近く、戦後日本は巨大地震を体験せずに過ごした。
奇跡的な高度成長を実現させた昭和の栄光は、そのたまものでもある。‥‥』
そうか、そうだったのか‥‥。
高度成長という「日本を変えた6000日」は、巨大地震がなかったことも幸いしたのですね。
高度成長といえば、名著『高度成長~日本を変えた6000日』(中公文庫)の著者、
吉川洋先生が、「NQN25周年特別インタビュー」で、
「21世紀半ばにかけての日本経済をどう見通していますか。」という問い掛けに対し、
次のようなことを述べられていました。
『年1.5%程度の経済成長は不可能ではない。
1.5%成長を続ける一方、人口が0.5%のペースで減ると
1人当たりGDPは2%ずつ伸びることになる。年率2%の伸びが続けば35年で2倍になる。
仮に経済成長率が1.2%にとどまったとしても、1人当たりGDPは40年で22倍になる。
現在30歳の人が70歳になった時、
いま70歳の団塊の世代の人たちの2倍の所得を得られるということだ』
う~む、なるほど‥‥。
吉川先生のお話の社会が実現できるよう、巨大地震が起きないことを祈るとともに、
現実に起きることを想定したうえで、次世代のために国土の強靭化にも努めなければならない‥‥。
記事を読んで、そのように感じた次第です‥‥。