昨日26日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、アメリカの小説家、ポール・オースターの
「物事について考えを固めてしまわず、見えているものを疑うよう心を開いておけば、
世界を眺める目も丁寧になる。」という言葉で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『それを「注意深さ」と米国の作家は呼ぶ。
「爆笑もののヘマ、胸を締めつけられるような偶然」やさまざまの夢、混乱。
自分が答えをもつ訳ではない事柄に人は翻弄(ほんろう)されつつ生きるのだからと。
ラジオのリスナーたちの悲喜こもごもの体験談を集めた
「ナショナル・ストーリー・プロジェクトⅠ」(柴田元幸他訳)の「編者まえがき」から。』
う~む‥‥。
「自分が答えをもつ訳ではない事柄に人は翻弄(ほんろう)されつつ生きる」ですか‥。
私なんか、自分が答えをもって行動したことなんて、
これまでの人生で、ほぼなかったのではないか、と思っています。
そのことをたぶん、「注意深さに欠く」というのでしょうね‥‥。
でも、そうは言っても、「見えているものを疑うよう心を開く」のは、
個々人には、とっても難しいような気がします。
それはともかくとして、また「読みたい本」が一冊増えてしまいました‥‥。
と言いたいところですが、松岡正剛さんが「千夜千冊」で、
『ポール・オースターの作品はどれも勧めたいが、
できれば電車の中か喫茶店かバーで読むことを勧める。
「孤独の発明」「スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス」「幽霊たち」
「偶然の音楽」いずれもが新潮文庫になっているから、手軽にバッグに入れていくこと。
ただし、煙草を吸えない者はやめたほうがいい。』とおっしゃっていました。
煙草を吸わない私は、いったいどうしたらいいのでしょう‥‥?