昨日、そして今日と、よく晴れて穏やかな日が続きました。
この冬は比較的暖かい日が多いせいか、インフルエンザに関する報道がほとんどありません。
その代わり、毎日見聞きするのが新型肺炎の話題です。
報道によると、新型肺炎による死者が、中国以外で初めて確認されたとのことで、
事態はますます深刻化しているようです。
今日、いつものように自宅近くの大型スーパーに買い物に出掛けようとしたところ、
我が家の奥様から「マスクを買ってきてくれない?」との注文を承りました。
ところが、マスクを置く商品棚は「小さいサイズ」のマスクが数点残っているだけで、
後は見事に空っぽ‥‥。私たちの身の回りにも新型肺炎の影響がじわじわと拡がっているみたいです。
ところで、昨日の日経新聞「読書」欄では、
『21世紀の啓蒙(上・下)』(スティーブン・ピンカー著:思想書)という本が紹介されていて、
次のようなことが書かれていました。
『少子高齢化の加速や所得格差の拡大などによって、多くの国で社会がどんどん不安定になっている。
政治家はポピュリズム(大衆迎合主義)へと走って国内外の分断をあおり、
国際経済のブロック化と相まって、世界は破綻へと進んでいる。
そうした見方が多くの支持を集める時代に、
この本は「わたしたちは史上最良の時代を生きている」と説く。
医学の進歩で人々は健康になり、危惧された食糧不足にもならず、犯罪は減少し、
貧困も劇的に減ったと強調する。
単なる希望的観測ではないことを証明するため、さまざまなデータを示す。
著者はカナダ出身の心理学者で、ハーバード大やスタンフォード大で教えてきた。
楽観論の背景にあるのは、知識を身につけ、理性的にものを考えていけば、
あらゆる困難を克服できるという信念だ。
宗教改革や産業革命を経て、近代国家の基盤となった啓蒙主義を現代によみがえらせようとしており、
これからの世界を担う世代に向けて書かれている。‥‥‥』
う~む、なるほど‥‥。
「知識を身につけ、理性的にものを考えていけば、あらゆる困難を克服できる」ですか‥‥。
では、私たちは、新型肺炎という目の前の困難を克服できるのでしょうか‥?
著者のこの信念が正しいのかどうか、今まさに試されているような気がします。
そういう私は、この本を読んでいなので、無責任なことは言えないのですが、
心情的にも信条的にも、著者の「楽観論」に与(くみ)したいと思います。
- 作者:スティーブン ピンカー
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2019/12/18
- メディア: 単行本