今日の日経新聞一面に掲載された「コロナと世界」というタイトルの、
科学史家・村上陽一郎さんへのインタビュー記事が勉強になりました。
Q 科学に携わる者の役割は何でしょう。
A 人は危機的な状況に陥ると不確かな情報に飛びつきやすい。
不安や怒りに駆られ、ものごとを即断してしまいがちだ。
科学者には、社会の普通の人々が普通の感覚で抱く疑問に対し、
分かりやすく丁寧に説明する姿勢が求められる。
Q 情報を受け取る個人に必要な心得はありますか。
A 一部の権威ある人々がすべてを決定した時代と異なり、
今は社会にとって何が合理的なのかを最終的に判断するのは市民だ。
個人の良識や常識、健全な思考に私たちの未来はかかっていると再認識すべきだ。
日本の場合、近代の科学技術が導入された明治期から、
実践的に役立つ「技術」を重視する傾向が強かったが、
今こそ「科学」的な思想と態度を身に付けるときだ。
自然の謎や「分からないこと」と真摯に向き合い、問い続ける。その継続によって良識は養われる。
う~む、なるほど‥‥。
科学的な思想と態度を身に付けることと、「分からないこと」に真摯に向き合うことが大切なのですね‥。
「分からないことに」に真摯に向き合うのは、
科学だけでなく、すべての学問に必要な「姿勢」、「態度」だと思いました。