しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

文章を書くと文脈を作る

「言葉(ことば)」と「書くこと」についての日記が続いています。

今日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、ノンフィクション作家・柳田邦男さんの

「文章を書くということは文脈を作ることになるのです」という言葉で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『大切な人を失ったり、致死の病に罹(かか)ったりすると、人は衝撃を受けてひどい混乱状態に陥る。

 が、その体験について語り、書くことで、散らかった思いを僅(わず)かなりとも整理できる。

 それは自分がかくあることを納得したいということ、

 そういう形で「生きなおす力」を得ることであると、ノンフィクション作家は言う。

 講演「物語としての人生」(「Living Will 第177号)から。』


う~む、なるほど‥‥。

「書くこと」は「生きなおす力を得る」ことにつながるのですね‥‥。

確かに、私も気持ちが落ち込んだ日や、嫌な出来事があった日に、

パソコンに向き合って日記を書き始めると、

少しずつ精神状態が落ち着いてくるように感じることがあります。

ですから、「書くこと」は、客観的に自己を見つめなおす行為なのかもしれません。


そして、今回の「コロナ危機」で私は、

プロ野球高校野球ラグビーなどスポースを観ること、スクリーンで映画を観ること、

旅に出て異郷の風景を観ることなど、「観る」という行為を伴わない人生が、

いかに空疎で味気ないものであるかを、「骨身に染みて」(?)思い知ったように思います。