しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

1年後に希望をつなぐ

今日の日経新聞に、「東京2020大会」の全面広告が掲載されていました。

真っすぐに前を見つめる池江璃花子選手の顔時写真と「+1 その炎は、まだ消えていない。」の標語と、

そして、次のような大会組織委員会の文章が強く印象に残りました。


『東京2020大会が1年延期されたことを、

 前向きに「+1」として考えようという投稿がSNS等で見られました。

 素晴らしい考え方だと思いました。

 一人一人が、一歩前へ。この気持ちを、1年後の希望につなげていきたいと思います。』


ところで、先日のNHKニュースでは、

新型コロナウイルスの影響で延期された東京オリンピックパラリンピックの開催について、

NHKの世論調査で尋ねたところ、来年7月からの開催について「さらに延期すべき」と

「中止すべき」と答えた人があわせて66%に上り、予定通り「開催すべき」と答えた人を大きく上回った、

との報道がありました。


この世論調査が示すように、確かに今現在の状況では、私も悲観的な観測を抱いています。

でも、広告に書かれていた「その炎は、まだ消えていない」を読んで、

アスリートの皆さんとともに、1年後に希望をつなぐのも大切なことなのではないかと思うようになりました。


この「希望」という言葉を聞くと、

いつも『生きて帰ってきた男~ある日本兵の戦争と戦後』(小熊英二著:岩波新書)の、

次の文章を思い起こします。

何回かこの日記でも取り上げましたが、今日の日記にも書き残しておこうと思います。


『さまざまな質問の最後に、人生の苦しい局面で、もっとも大事なことは何だったのかを聞いた。

 シベリアや結核療養所などで、未来がまったく見えないとき、

 人間にとって何がいちばん大切だと思ったか、という問いである。

 「希望だ。それがあれば、人間は生きて生きる」そう謙二は答えた。』


「来年の今頃は、きっとアスリートの皆さんの活躍に感動をしている自分の姿がある」、

そんな希望を持って、私も一歩前に進むことにします‥‥。