関西在住の母方の伯父が、88歳で亡くなったという便りが、従弟から届きました。
その便りによると、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の第二波と騒がれているなかで、
皆に集まってもらうのも恐縮に思い、今月9日に、家族だけで葬儀を執り行ったとのことでした。
伯父は、家族が見守るなか、安らかな顔で眠りについたそうです。
9人兄弟のなかでも、とりわけ母と仲が良かった伯父は、私をとても可愛がってくれました。
私の成長と合わせて、将来の「立身出世」を楽しみにしていた伯父ですが、
とうとうその期待に応えられるような人物に、私はなることはできませんでした。
たまたまなのでしょうが、今日の日経新聞「NIKKEI the STYLE」に、
ドミニク・チェン「未来をつくる言葉」のなかの、次のような言葉が掲載されていました。
『いつからか、わたしは死者の記憶を想起することで
死者が生者のなかで生き続けるという感覚をもつようになった。
だから自分がいつか死んだとしても、
生者のなかで生かされ続けられるかもしれないとも思えてくる』
伯父との愉快な会話と楽しい思い出の一つ一つを想起することで、
伯父はこれからも、私の心のなかで確かに生き続けます‥‥‥。