アルフォンス・デーケン神父が今月6日に、88歳でお亡くなりになったそうです。
昨日の愛媛新聞に寄稿された、批評家・随筆家の若松英輔さん執筆による
「終わりなき問い 向き合う 日本の死生学発展に貢献」というタイトルの追悼記事を読んで知りました。
実は、今月25日にこの日記に書いた、
生涯に一度訪れて二度とめぐってこない唯一無二の時「カイロス」のことは、
『愛と死を見つめる対話~旅立ちの朝に』(曽野綾子・アルフォンス・デーケン共著:青萌堂)の「あとがき」で、
デーケン神父が書かれていた内容を抜粋したものです。
なお、先ほどの若松英輔さんの追悼文には、次のようなことが書かれていました。
『彼の著作「よく生き よく笑い よき死と出会う」の題名に象徴されるように、
彼は生と死だけでなく、ユーモアを重んじた。
それは天与の叡智(えいち)であるとすら考えていたように思う。
穏やかな笑みと共に死と向き合う。
彼が投げかけた問いは、コロナ危機のなでいっそう深く胸に響く。』
今から遡ること約28年前、出張先の東京で、
流暢な日本語で、しかもユーモアたっぷりに「死哲」の話をされたデーケン神父の講演を、
真剣に聴き入った聴衆の一人として、心からお悔やみを申し上げたいと思います。