『何のために本を読むのか~新しい時代に自分と世界をとらえ直すヒント』
(齊藤孝著:青春出版社)を読了しました。
「‥‥私が自信を持って全力でお勧めする本を題材に、
変化の時代に必要な教養が自然と身につくきっかけとなるように読み解いたのが、この本です。」
著者はこのように書かれていて、その題材となっている本とは、
「ペスト」「ソクラテスの弁明」「山川 詳説世界史図録」「ブッダの真理のことば 感興のことば」
「ツァラトゥストラ」「論語と算盤」「日本永代蔵」「論語」「まど・みちお詩集」「ソロモンの指標」etc.
紹介されていた本のうち、「山川 詳説世界史図録」は、
「ぜひ手元に置いておくと良い本で、とにかくコスパがすごくいい!」と絶賛されていたので、
今度、買ってみようと思っています。
そして、この本で強く印象に残ったのが、
『「たとえ人生があと一日しかないとしても、今日、教養を深めたい」と思うのが
人間らしい生き方ではないでしょうか。』という著者の記述でした。
まるで、マルチン・ルターの
「たとえ明日、世界が滅亡しようとも、今日、私はリンゴの木を植える」の言葉のようです。
さらには、巻末に掲載されていた、幕末の歌人、
橘曙覧(たちばなのあけみ)の歌も、印象深いものがありました。
「たのしみは 珍しき書(ふみ)人にかり 始め一ひら ひろげたる時」
「たのしみは そぞろ読みゆく 書の中(うち)に 我とひとしき 人をみし時」
「たのしみは 世に解きがたく する書の 心をひとり さとり得し時」
長くなりましたが、結論として、読んでよかったと思えるような本でした。
この世の中には、私の知らない世界が無限に広がっています‥‥。