しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「自律的な読書環境」を保つには

昨日、そして今日と、一気に真冬のような天気となりました。

郷土の偉人・秋山真之ではありませんが、「あまりの寒さにチンコちぢまる」の心境です‥‥。


さて、朝日新聞デジタル版の有料会員(シンプルコース)になったことで、

これまで読むことができなかった有益な記事が、ほぼストレスなく閲覧できるようになりました。

たとえば、今月12日の「耕論」は、「読書離れと言うけれど」というテーマで、

いつものように、3人の有識者の論評が紹介されていましたが、

私はそのなかでも、書評家・永田希さんの、

「主体的「積読」、足場になる」という次のような論評に、

共感を覚えたというか、勇気づけられた次第です。


『‥‥キーワードは「積読」です。

 買った本を読まずに積んである状況に、後ろめたさを感じる人は多い。

 ただ書物は「読まれるために在る」と同時に「保存され保管される」特質もあり、

 誰に読まれなくても中身が変わるわけではない。

 私はむしろ積読を勧めていますが、ただし「自分で積む」ことが条件です。』


『‥‥まず「積読」するために本を買って並べる。

 好きな作家をそろえたり、上限額を決めてとにかく買ったり、

 興味のあるテーマを決めて集めたり、その方法は自分で決めます。

 積読の蔵書が増えてくると、パラパラめくったり、背表紙を眺めたりしているうちに、

 本と本の関係が見えてきたり、読んでみたいタイミングが自然に訪れたりします。』


はぃ‥、ご多分に漏れず、私の場合も、積読状態の本をたくさん抱えています。

そして、永田さんのご指摘のように、ときどきそれらの本のページをめくっているうちに、

無性に続きを読んでみたくなるような、そんな瞬間が時として訪れることがあります。

だから、積読状態も決して悪いことではないんですね‥‥、安心しました。


ただし、永田さんは、先ほどの論評の中で、

「自律的な読書環境」を「ビオトープ」(小さな生態系のある場所)に例えて、

『自分の興味と時間軸でつくった本棚を足場にすれば「自己」の輪郭が見えてくる。

 時折点検し、興味を失った本は古書店に回すなど更新し、環境を持続させていくのです。』

とも述べられていました。


「自律的な読書環境」を保つため、「時折の点検」も怠らないようにしたいと思います。