しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「素朴な疑問」に同感する

今日の日経新聞マーケット欄「大機小機」に、「コロナ対策、素朴な疑問」と題して、

次のようなことが書かれていました。

少々長くなりますが、大切な視点だと思うので、引用させていただきます。


『コロナ禍が始まって約1年になるが、日本全体がいまだに感染拡大の波に揺れている。

 人類が経験したことのない病魔であり、

 感染拡大の抑制策、有効な治療法など、まだまだ不確かな点が多い。

 しかし、今の日本のコロナ対応をみていると、不確かな点以上に疑問な点が多い。

              ~ (中略) ~

 もっと大きな疑問は医療提供体制の整備についてである。

 足元の感染拡大に伴って医療崩壊が懸念されるが、

 日本は人口当たりの病床数が世界一多い国である一方でコロナ感染者数は米国の70分の1程度である。

 なのになぜすでに医療体制が逼迫しているのかという疑問である。

 日本の医療が比較的小さな民間病院で支えられており、

 コロナ専門病床が増やしにくい事情があると指摘されている。

 しかし、厚生労働省をはじめ医療の専門家はそうした事情は先刻承知のはずである。

 ならば、なぜそうした事情を考慮しながら、

 医療提供体制の強化のための手が打たれてこなかったのか。

 コロナ対策の司令塔である厚労省のコロナ対策アドバイザリーボードは、

 何度も感染拡大に警鐘を鳴らし、行動変容の必要性、あるいはそのための対策を求め、

 さらには医療提供体制の逼迫度合いを分析している。

 しかし、なぜコロナ病床を増やすための議論をしてこなかったのか。

 それでも厚労省は昨年夏にはコロナ病床増加の対策を打ち出したはずである。

 にもかかわらず、病床がほとんど増えなかったのはなぜなのか。‥‥』


う~む、なるほど‥‥。皆さん、コロナ危機で抱く疑問は同じなのですね‥。

なお、先ほどのコラムの最後の箇所では、

「現政権に求められるのは何としてでも医療崩壊を防ぐことであるが、

 同時に有効なコロナ対策の推進を阻んできた構造にもメスを入れる必要があるのではないか。」

と指摘されていました。

今開かれている国会でも、危機の時代における医療提供体制のあり方を、

ぜひ真摯に議論していただきたいと思います。国民の生命に「待った!」はありませんから‥‥。