今日の日経新聞「大機小機」に、
「リーダーよ、批判より提案を」というタイトルのコラムが、次のような内容で掲載されていました。
『新しいことを始める際、往々にして乗り越えなければならない課題に直面する。
例えばデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や
新型コロナウイルス禍での事業構造の転換には大きなリスクと現場の強い抵抗が伴う。
コロナ感染拡大を理由に様々なイベントも中止になる。
だが、それでは問題の解決にはならず経済も回らない。
新たなチャレンジには、問題を解決したいという強い意志が必要だ。
何かを実現しようとするならば、我慢するだけでなく、
課題の一つ一つをどのように解決するかの議論が先ではないか。
できない、やらない理由を並べるのは簡単だ。
解決策を議論しようとすると、一部のリーダーや管理職ばかりでなく、
既存の業務を抱える現場も強い抵抗や批判を示すことが多い。
否定的な見解しか示さないリーダーや上司、変化を望まない現場が抵抗勢力となり、
組織のイノベーション、社会や企業の成長を阻害する。
問題点の指摘は誰でもできるが、
具体的な代替案を議論できなければただの評論家でしかなく、何も生み出さない。
改善のためには、グロービス経営大学院学長の堀義人氏が提唱している
「批判よりも提案」「抽象的な議論から具体的な提案」ができる組織文化を根付かせることが大切だろう。
当事者意識を持つためにも、問題点を指摘するときはあわせて具体的な解決策も示す。
特に管理職には、解決困難な課題に直面したときほど、解決策を模索する場をつくり、
合意形成する力が問われる。
現場の社員も会社に対する不満を言うだけでは何も解決しない。
何が問題なのか、どうしたら解決できるか、強い意志をもって、主体的に解決策を提案すべきだ。
批判的な意見だけでは、組織文化を悪化させる。
問題の解決策以上に、どうしたら解決できるかという具体策を議論する環境をつくることが
リーダーや管理職に求められている。 ~(以下「略」)~ 』
現役の頃、評論家タイプの上司には、それはもう「閉口」しました。
「あーだ、こーだ」と言いながら、なかなか結論というか、方向性を示してくれないのです。
そんな苦い経験があるので、仕事をリタイアしても、
このような記事には、ついつい目を通してしまいます。
「批判するなら対案を」‥‥。いつもそんなことを思いながら仕事をしてきました。
今日の記事は、現役の皆さんにとっては、とても参考になるのではないかと思いました。