しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

逆説的にも普遍的なもの

東京オリンピックもテレビ観戦したいし、本も読みたいし、

という贅沢な悩みを抱えながら、このところの日々を過ごしています。


さて、昨日25日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、文芸評論家・唐木順三

「この本こそ私一人のために書き残されたのだ、という読書の体験をもたないひとは気の毒な、不幸なひとだ」

という言葉で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『優れた書物は、読む者に、これはこの私に宛てて書かれた本だと信じさせる力をもつ。

 つまり、各人が自分の問題を突きつめていった先で出会う、その意味で逆説的にも普遍的なものである。

 いや、出会うというより、通りすがりにいきなり胸ぐらを掴(つか)んで、

 これだけは読んでおけと迫ってくるヤバイ本である。随想集「朴(ほお)の木」から。』


う~む、なるほど‥‥。「逆説的にも普遍的なもの」ですか。

「自分の問題を突きつめていった先」という高いレベルではなくても、

「これだけは読んでおけと迫ってくる優れた書物」に出合えることは、

何ものにも代えがたい大きな喜びがある、そのことは間違いないと思います‥‥。