しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

チャンスとリスクの秤

非常に強い台風14号が近づいているからでしょうか、

こちら愛媛でも、夕方になってから、急に蒸し暑くなってきました。


さて、今日は、Yahoo!ニュースの『失敗学の研究者が見た、日本人の「ゼロリスク」信奉』

というNewsweekの配信記事が勉強になりました。

長文の配信記事の中から、印象に残った記述を次のとおり抜き出してみました。


 ・人間は何かを行う前に、「チャンス」と「リスク」を秤(はかり)に掛けて判断する。

  東京五輪では、選手が国民に感動を与えることがチャンスで、

  試合場の選手団や観客から新型コロナウイルスが広がるのがリスクである。

 ・五輪開催が失敗だったか成功だったかは、閉会式まで分からなかった。

  たまたま日本の金メダルが予想以上に多かったから、

  JNN世論調査では「開催してよかった」「どちらかといえばよかった」と思う人が61%になった。

  もしも予想以上に少なかったら、五輪はコロナ第5波の主因として失敗の烙印を押され、

  自民党は今秋の総選挙で大敗しただろう。

 ・筆者らは、20年近く「失敗学」と称して多くの失敗を分析してきた。

  そこで分かったことだが、日本人の中には感情的な「ゼロリスク」信者が多く存在する。

  ゼロリスクは「安心」とも言い換えられる。

  安心の達成レベルは人それぞれで異なり、いくら説明しても絶対に安心できない人もいる。

 ・東京五輪を中止寸前まで追い込んだ最大の力は、このゼロリスクである。

  議論は要らない、イヤなものはイヤなのである。でもこの信者を減らさないと、日本の将来は暗い。

 ・これから日本は五輪の経験を生かして、何を変革していけばよいのだろうか? 

  まずは、自分の脳の中にチャンスとリスクの秤を用意して、自分の論理で判断することが大事だろう。

  くれぐれもワイドショーであおられた話を簡単に信用して、リスクを過大評価してはいけない。

  また、議論した後で面倒になり、「何も変えない」という不作為を選ぶこともやめるべきである。


配信記事のタイトルにある「失敗学の研究者」というのは、中尾政之先生のことでしょうか?

なお、記事の中では、『「失敗学」では滑った、転んだ、忘れた、遅れたの類を

「つい、うっかり」の失敗と呼ぶが、従業員がそれで失敗しても会社は倒産しない。

一方で、想定外で発生確率は低いが、起きたら致命的になるという「まさか」の失敗もある。

「まさか」の失敗は類似事例が過去のデータにないので、グーグル検索でなく、

自分の脳で事故のシナリオを想定しないとならない。』と書かれていました。


はぃ‥、分かりました。

何事も「自分の脳の中にチャンスとリスクの秤を用意して、自分の論理で判断する」ことが大切なのですね。