アマゾン「Prime Video」で、『しんがり ~山一證券 最後の聖戦~』(WOWOW:全6話)を視聴しました。
原作の『しんがり~山一証券 最後の12人』(清武英利著:講談社+α文庫)とは異なり、
登場人物は仮名であって、ストーリーの展開も随分と異なっているように感じましたが、
幾度となく目頭が熱くなった点ではまったく一緒でした。それほど心を揺さぶられるドラマでした。
そして、書棚から、さきほどの文庫本を取り出して、パラパラとページをめくってみると、
「あとがき」で著者の清武英利さんが、次のようなことを書かれているのに改めて気が付きました。
『‥‥ここに登場する「嘉本一家」の十二人いずれも平凡なサラリーマンやOLである。
それまでは驚くようなことをしたわけでなく、
何事もなければ他人に知られることはなかった人びとであろう。たまたま企業敗戦という時に、
しんがりを務めたために隠れた能力と心の中の固い芯が表れた。
彼らの生き方はサラリーマンの人生の糸をよりあわせたようなものであって、私たちと無縁なものではない。
言葉を変えれば、彼らの姿は苦しい時代を生きるあなたにもきっと重なっている。』
「心の中の固い芯」「苦しい時代を生きるあなたにもきっと重なっている」ですか‥。
ドラマに目頭が熱くなった理由(わけ)が、少し分かったような気がしました‥‥。