今月17日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、棋士・羽生善治さんの
「どうしてこの一手を指せないのか、考えないのかという理由は、
恐怖心や生存本能に基づいた判断であるケースがとても多い。」という言葉で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『人は恐怖心や生存本能があるから危機に敏感で、将棋でも、追い込まれるから、形が悪いから、
この手は選ばないということがあると棋士は言う。
人工知能は逆に怖(おそ)れや不安がないから、人が指せない手を指せる。
が、心の綾(あや)に欠けるので、接待将棋のような裏技は無理だと。
鳥海不二夫「強いAI・弱いAI」に収録された対談から。』
う~む、なるほど‥‥。
将棋のAIが強いのは、「怖(おそ)れや不安がないから」だったのですね‥。大いに納得しました。
最近、私も時々、パソコン上でコンピューター相手に将棋を指すことがあります。
初級レベルなのに、私は「待った」ばかりしています。「怖れや不安」以前の問題です。(トホホ)
いや、そうではなくて、コンピューターに「心の綾が欠ける」のですね、きっと‥‥。
たまには「接待将棋」と割り切って、私に勝たせてくださいませ‥。