しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「コロナ禍で求められる経済」を考える

日経新聞「やさしい経済学」では、「ノーベル賞が映す経済学」の連載が続いています。

その第8回目となる今日は、「日本人は受賞できるのか」というタイトルでした。

ノーベル賞の歴史の中で、日本人が受賞していないのは、経済学賞だけとのことでしたが、

記事の中では、宇沢弘文先生のことが、次のように書かれていました。


『‥‥「ノーベル経済学賞に最も近い日本人」とよく評された宇沢氏は、

 米スタンフォード大学シカゴ大学に在籍し、

 1950~60年代に数理経済学の分野で優れた業績を残します。

 「最適成長理論」や「投資理論」を独自の視点で拡充する論文を量産し、米国の学界に衝撃を与えました。

 68年に日本に帰国後は、環境問題に注目して「社会的共通資本」の理論を構築しました。

 新古典派理論に環境問題を取り込む斬新な試みでしたが、研究業績を海外に十分、発信できませんでした。

 「反市場主義」ととられる言動のほうに注目が集まり、受賞が遠のきました。

 経済学賞を受賞するためには、米国で活動し、米国の学界で高い評価を得る研究業績を残すのが近道です。

 学界での評価は、学界内での人脈にも左右されます。

 若い世代を中心に米国で活躍する日本人研究者は増えていますが、ハードルはかなり高いといえます。

 「経済学には様々な学派や学説があり、経済学賞は評価基準の一つにすぎない」

 という冷静な見方も必要でしょう。

 日本人の研究者が、日本経済が抱える問題を研究の対象とするのは当然です。

 米国の学界での評価がすべてではありません。』


宇沢先生は「反市場主義」ですか‥。なるほど、そうかもしれません。

ただ、たとえば、今回の自民党総裁選における岸田文雄候補は、

「成長と分配の好循環による新しい日本型の資本主義を目指す」と主張されています。

「新しい日本型の資本主義」の具体像が、どのようなものか定かではありませんが、

少なくとも、これまでの市場原理主義思想と、距離を置こうとする考え方に私には感じられました。


コロナ禍の今こそ、人間味ある「宇沢経済学」が求められているのではないか、

記事を読んで、そんなことを考えた次第です。