昨日28日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、愛媛県出身の歌人・高野公彦さんの
「本当のわれに会ひたく歌を詠み、詠みて本当のわれ見失ふ」という言葉で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『歌のかたちを整えようとあれこれいじっているうち、
詠(うた)おうとしたその最初の心境を忘れてしまうということか。
それとも、何か新しい視点を得ると、これまで前景にあったものが急に色褪(あ)せてしまうので、
その時ひとはむしろ何かを失ったような気になるということか。
言葉はいつもはみ出たり届かなかったり。ぴたり着地することはなかなかない。
歌集「水の自画像」から。』
はぃ‥、とても含蓄に富んだお言葉だと思います。
鷲田さんの解説については、私は「歌」の世界はよく分かりませんが、前段の解釈の方が理解しやすいです。
さて、陽気なお天気に誘われて、今日は午前中に、西の海岸までウォーキングに出かけました。
空と海はどこまでも青く透き通って、その境に瀬戸内海の島々がくっきりと見えます。
ただ、目の前の「ひょっこりひょうたん島」のような島をはじめ、
何という名前の島か分からないのがちょっと残念です。
(写真の右手は、野忽那(のぐつな)諸島ではないかと思われます。)