しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

短いけれど奥深し

夕刻、この寒さの中、外から近所の子供さん兄弟の遊ぶ声が聞こえてきました。

窓越しに様子を覗いてみると、一人は半ズボンでした。見ているこちらの方が凍えそうになりました。


さて、先日放映された、

NHKスペシャル『証言ドキュメント 永田町・権力の興亡 コロナ禍の首相交代劇』は、

未曽有のコロナ禍で繰り広げられた、権力闘争の舞台裏に迫ったもので、秀逸な番組だったと思います。

特に印象に残った政治家の先生方の発言をいくつか、番組HPから引用させていただきます。(肩書は当時)


二階俊博 自由民主党幹事長(安倍さんと麻生さんが、幹事長交代を菅総理に助言していたとの話を受けて)

 『感じていることはありません。鈍感ですからね。あわせて些事(さじ)構わずです。』


山口那津男 公明党代表(総裁選への立候補を断念した日の夕方、菅総理からの電話)

 『大変言葉少なく、落胆の様子が電話から伝わってまいりました。

  そのときに、ひと言述べられたのはですね、

  「ようやくなんとか間に合いました」という言葉だったんですね。

  それが何を意味するかは、いろいろ奥深い意味があるかもしれません。

  コロナ対応最優先でワクチンの接種をしっかり行ってきて、

  ようやく感染のピークを越えて下降線をたどり始めた、

  そういう意味が含まれていたと私は受けとめました。』


河野太郎 規制改革担当大臣

 『人間1から100まで全部考え方が同じ人は、同じ自由民主党所属の国会議員であってもいないわけです。

  けれども、派閥がどうですか、誰々との関係がどうですって、

  世の中からしてみれば「日本をどうするの」っていうのが、これから大事なのに、

  何でここしか話をしないの。僕はそういうのが駄目だと思って総裁選に手を挙げてるわけだから。』

 『人間関係がどうとか、派閥がどうとかというのは、終わった話ですから、

  それはどうでもいいんじゃないでしょうか。

  変えたくない人の声の方が大きくて、結局物事が変わりきれないまま、ずるずると坂を滑り落ちて、

  一方でゆでガエルのように、その状況に慣れていて、危機感を感じていないというのは、

  やっぱり非常に大きい問題だと思います。』


・辻󠄀元清美 立憲民主党衆議院議員

 『総裁選のワーッとお祭り騒ぎがあって、空気が変わったけど、そのまま軌道修正なかなかできなくて、

  政権交代という雰囲気で行っちゃったわけですね。

  私は国民の意識とのずれで、今回議席が伸びなかった一因だったかなって。

  自民党お家芸の総裁選という権力維持装置をギリギリのタイミングで発動したなと思いました。

  ああ、これが“ザ・自民党”やなと。』


「些事構わず」、「ようやくなんとか間に合いました」、「ゆでガエル」、「ザ・自民党」‥‥

短い言葉だけれど、それぞれに奥深いものがあります‥‥。

河野さんはいずれ総理総裁、辻元さんはいずれ国政復帰を果たされるのではないかと、番組を見て感じました。


この夏の参議院議員選挙とその後の政局も、コロナの動向に左右されるのでしょうね、きっと‥‥。