今日の日経新聞「読書」欄の「今を読み解く」は、
中原淳・立教大学教授の執筆による「人生100年時代 学びの力~仕事の「先」を考えよう」でした。
何冊かの本が紹介されていましたが、私の目に留まったのは、論評の最初と最後の次のような文章でした。
『人生100年時代、学び直し、リスキリング‥‥。
今日も新聞紙上は、「大人の学びと働き方にまつわる話題」に満ちている。
かつて「社会人になる」とは、教育課程を終え、学び終えることを意味していた。
しかし、市場・顧客の変化とテクノロジーの進展がはやい現代社会において「社会人になる」とは、
「学び終えること」ではなく「働きながら、学び続け、変わり続けること」を意味する言葉になっている。
にもかかわらず、日本の大人の学びにまつわる現状は、あまりにも寒々しい。
パーソル総合研究所が2019年に行ったAPAC就業実態・成長意識調査では、
「とくに何も行っていない(学んでいない)」と答えた就業者が
アジア諸国のなかでダントツの46.3%であった。この現状にひとりひとりが向き合う必要がある。‥‥』
『‥‥学んだ「先」、仕事をした「先」に何を望み、どのような人生の軌跡を描くのか。
人生100年時代、「大の大人」ひとりひとりが考えなければならない時代を生きている。』
う~む‥‥。私には耳が痛いご指摘です。
仕事に追われていた現役時代、リタイア後の夢は、再び大学に入って学び直すことでした。
ところが、仕事の「先」に待っていたのは、父親の身の回りの世話に追われる日々でした。
それでも、時間には余裕ができているはずなので、やろうと思えば、自宅に居ながら
学び直すことは出来るはずです。
学んだ「先」、仕事をした「先」に何を望み、どのような人生の軌跡を描くのか‥‥。
「人生の軌跡」について、もう一度、自らに問い直さなければなりません。