今日から日経新聞「迫真」で連載が始まった「藤井時代の将棋界」。
その1回目は「「人間に指せない」の先へ」というタイトルで、次のようなことが書かれていました。
『将棋の王将戦七番勝負で藤井聡太が指した一手が大きな反響を呼んだ。
最年少19歳6カ月で五冠を達成したシリーズの開幕戦1日目昼。
序盤から中盤の入り口にさしかかり、両対局者が間合いを計っていた局面で現れた▲8六歩だ。
対戦相手の渡辺明は「新時代の手という感じで1日目の昼から大長考を余儀なくされた」という。
控室で検討していた副立会人で八段の神谷広志は「これがいい手だというなら、
私が習ってきたことはすべて間違いだったということになる」と目を見張った。
強気に自陣の守備ラインを上げるような手で、相手の攻めを誘発する恐れもある。
「常識外れの一手」とテレビのワイドショーは紹介したが、
実は類似した局面では将棋AI(人工知能)が時折示す手だ。
驚くべきは、それを藤井が自然に指したことだ。
多くの棋士は修業時代に身につけた指し方にとらわれ、AIの手を受け入れられないことがある。
「古い棋士ほど先入観からなかなか抜け出せないが、藤井さんは普通の手だと思っている」と断言する。‥』
「両対局者が間合いを計っていた局面で現れた▲8六歩」というのは、41手目のことを指すのでしょうか?
将棋が素人の私には、これが「悪手」なのか「好手」なのか、さっぱり分かりません。
結局、140手目で渡辺王将が投了するまで、この8六の歩が動くことはありませんでした。
将棋の「格言」や「定跡」は、AIの時代には死滅してしまうのでしょうか?
これからの連載記事を楽しみにしています‥‥。