夜明けとともに、我が家の庭のヤマモミジでは、セミの大合唱が始まります。
このセミの自然現象を、言葉で的確に表現する才能が私にはありませんが、
今日の日経新聞一面コラム「春秋」を読んで、なるほどこのように書けば相手に伝わのかと、感心しました。
『寝苦しい熱帯夜がつづいている。
自宅近くの公園は、オシロイバナの匂いがむっと漂い、日が暮れたあともセミの声がやまない。
日中は、暑さを倍増させる「せみ時雨」のシャワーだ。
仲間の声を聞きつけた雄がつぎつぎ集まり、競い合って鳴くため起きる現象という。
セミの幼虫は何年も土中にもぐり、泥だらけの姿で地上にはい出す。成虫の寿命は1カ月ほど。
その間「火の雨を浴びながら、背中の二枚のシンバルを鳴り響かせる」。
生きる喜びを発散させて、細長い口先から樹液をたっぷり吸い
「身も心もシロップと歌に陶然となる」(奥本大三郎訳「完訳ファーブル昆虫記」)のだ。‥‥』
さて、話は変わりますが、「Amazon Prime Video」で、
「アキラとあきら」というTVドラマ(全9話)を視聴したところ、これが実に面白かったので、
池井戸潤さんの原作を読んでみたくなり、町立図書館で借りてきた文庫本をこのほど読了しました。
ドラマと原作との一番の違いは、主人公の一人・山崎瑛の幼馴染である北村亜衣の存在感だと思います。
田中麗奈さんが演じるドラマの方が、圧倒的な存在感があります。
聞くところによると、今月下旬からは映画として上映されるみたいです。
ドラマと原作と映画が、それぞれどのように違うのか、こちらも楽しみです‥‥。
追記
さきほどのコラムを読んで、原著「昆虫学的回想録」を「ファーブル昆虫記」と名づけて和訳したのは
「ファーブル昆虫記」と「大杉栄」の組み合わせは、私には想像さえできませんでした。