しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

示唆に富む「ことば」に出合う

今日は町立図書館に行って、8月7日(日)から8月13日(土)までの、

朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。


この一週間で印象に残ったのは、8月11日、辻静雄さんの

「能力というものは、自分が持っているものと考える筋合いのものではない。」という「ことば」で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


料理研究家の「フランス料理の手帖」から。

 能力は、その人の仕事ぶりを見ている人が測ってくれるものなのに、

 人はそこを勘違いして、努力が報われないとつい他人や社会のせいにすると、辻は言う。

 そう、誰にでもできる仕事をこつこつやっているうち、

 まわりの人から「これはあの人にまかせておけば大丈夫」と言われるようになってはじめて、

 その人の能力となるのだ。』


同じ日の一面コラム「天声人語」は、めずらしく(?)私の心に響く内容でした。

それは、医学に限らず、政治や外交も自在に論じ、心温まる随想も数多く残したという、

精神科医神大名誉教授の中井久夫さんを追悼するコラムで、

ご本人の次のような言葉が引用されていました。

「日本の政治家には魅力がない。近代化を支えてきたのは無名の人々の勤勉と工夫である。」

「日本は島国で、石油や食料などの輸入は平和が前提。いたずらに強がらず外交力の発揮を。」


今日は、どんよりとしたお天気で、蒸し暑い一日となりました。

汗がべとつき、不快指数の高い日だったけれど、示唆に富む「ことば」に出合えた日でもありました。