しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「高嶺の本」?

今日も厳しい暑さとなりました‥。

西日が当たる和室は、日中、33℃を超えていました。とても9月中旬の気温とは思えません‥‥。


さて、今日はこの暑さの中、町立図書館に行って、9月4日(日)から9月10日(土)までの、

朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。

この週は、社会学者・岸政彦さんの編著「東京の生活史」に関連した「ことば」が二つありました。


まず、9月6日(火)は、岸政彦さんご自身の

「語りというものはいつも、「そういえば」‥‥「話は変わるけど」「関係ないけど」

このようにして始まるものが、いちばん面白い。」という「ことば」で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『ほんの切れ端であっても、生活の小さな語りからはよく、予想もしない言葉が飛び出してくる。

 その豊穣(ほうじょう)さにふれるには、何かを期待しつつ聞くのではなく、

 ひたすら「積極的に受動的」になることが肝要だと社会学者・作家は言う。

 150人のインタビュアーによる東京在住150人の聞き取りを編んだ

「東京の生活史」のあとがきから。』


次に、9月8日(木)は、イヴァンカ・ギヨームさんの

「私の人生には、たくさんのKirin(麒麟〈きりん〉)がいる」という「ことば」で、

鷲田清一さんの解説は次のとおりです。


『日本の障害者運動を研究するフランス人で、自身も障害を持つ黒人女性。

 障害は近視と同じ、個人の特徴の一つなのに、麒麟みたいに勝手に造形されるという。

 何をするにも先に無理と決めつけられ、それ以上聞かれない。

 ここで人が直面するのは「障害」ではなくむしろ「不自由」。性別や国籍についても同様だと。

 「東京の生活史」(岸政彦編)から。聞き手は末松史さん。』


はぃ、どちらも含蓄に富んだ「ことば」とその「解説」です。

面白そうな本なので、アマゾンで検索してみると、その値段はなんと4,620円でした。

「高嶺の花」というか、「高嶺の本」ですね‥。

年金生活者の私には、高額な本は手が届きそうにないので、

これからもできるだけ、町立図書館で借りられる本を読もうと思っています‥。