気温が上昇して、春を思わせるような陽気となりました。
雨がまだ降っていなかった午前中に散歩した「西の海岸」は、頬を打つ浜風が心地よかったです‥。
さて、1月10日(火)に放映された
NHKクローズアップ現代「沢木耕太郎 自由を広げ、生きる」を視聴しました。
これまで私は、沢木耕太郎さんの「テロルの決算」や「敗れざる者たち」などのノンフィクションを
愛読してきましたが、今回、初めてテレビ画面を通じて
沢木さんのお人柄に触れることができ、とても嬉しく思いました。
その番組のなかで沢木さんは、次のようなことを述べられていました。
『‥‥何でも自分でできたほうがいいじゃないですか。
例えば炊事でも洗濯でも掃除でも、自分一人でできた方が自由になれるじゃないですか。
要するに人に縛られることがない。もし自分でできれば、それだけ自由になるとも思うんですよね。
自分一人で、できるだけ一人でできるようになっていたい。‥‥』
『‥‥だけどそれは肉体的な制限や何かで、やがて自由度は制約されていくよね。
それはそれで受け入れていくにしても、それ以前まではできるだけフットワークを軽く、
どこか行きたいと思ったら行き、何か読みたいと思ったら読み、
何かちょっと酒飲みたいと思ったら飲めるぐらいの自由で十分なんで、その自由を確保していきたい。‥‥』
私は仕事をリタイアしてから、日々、炊事や洗濯、掃除、それに「名もなき家事」にも取り組むようになり、
それは時に、煩わしい作業だと思うこともありますが、
「自分でてきるということは、それだけ自由になる」ということなのですね。目からうろこのご指摘です。
「単純な繰り返しの中で自分を充足させる」、それはつまり「自由を広げ、生きる」こと‥。
なにかとても大切なことを、番組を通して教えてもらったような気がしました‥‥。