今月16日(月)にNHKで放映された、映像の世紀バタフライエフェクト「危機の中の勇気」は、
目頭が熱くなる、とても感動的な内容でした。
先日、町立図書館で「文藝春秋創刊100周年二月特大号」を閲覧していると、
この番組のプロデューサーである寺園慎一さんが、
“「映像の世紀」菊池寛賞 制作秘話”という記事を寄稿されているのを見つけました。
そこには、次のようなことが書かれていました。
『‥‥「映像の世紀バタフライエフェクト」は、
2022年4月から毎週月曜日夜10時に放送している番組である。
「バタフライエフェクト」とは、本来は数学の理論などで使われる学術用語。
同じ方程式に、ほんのわずかに違う数を入れてみると、
最終的には全く違う計算結果が生じる現象を指す言葉である。
私たちの番組では、この言葉に「歴史の連鎖」という意味を込めている。
茨木のり子の「小さな渦巻」という詩がある。
「ひとりの人間の真摯な仕事は おもいもかけない遠いところで 小さな小さな渦巻をつくる」
これが「映像の世紀バタフライエフェクト」が目指そうとしていることである。
歴史上のひとりの人間の真摯な仕事が、遠いところでどんな渦巻を作ってきたのか。
誰かが振り絞った勇気、あるいは犯してしまった罪が巡り巡って、積もり積もって、
大きな出来事につながっていく歴史のダイナミズム。
それを味わってもらうことを目指したのが、「映像の世紀バタフライエフェクト」である。‥‥』
さらに、記事を読んで、次のようなことも初めて知りました。
・胸が熱くなる加古隆さんの番組テーマ曲の題名は、「パリは燃えているか」であること。
・番組は若者に多く見られていて、学校の歴史授業の教材としても使用されていること。
・番組は、来年度も放映される予定であること。
「奇跡を生む瞬間」を映し出す秀逸なこの番組が、できるだけ長く続くことを願っています‥‥。