しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

思想か宗教を必要とするとき

今日は町立図書館に行って、3月19日(日)から3月25日(土)までの

朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。


この一週間で印象に残ったのは、3月21日(火)と3月25日(土)でした。

まず、3月21日(火)は、堀田善衛

「昼間は打ちのめされて、夜は同じ天空に救われて、これが永遠に持続するのである。」という「ことば」で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『インドの高原部では、灼熱(しゃくねつ)の光であらゆる生き物を焼き枯らす太陽が沈むと、

 温度が急降下する。そして深い青さを湛(たた)えた深海のような空に澄み切った月の光が浮かぶと、

 不信仰な者でもつい拝みたくなると作家は言う。

 自然が人となれあうことのない「残酷な土地」では、

 人間が人間であることを自ら証明するには思想か宗教によるほかないと。「インドで考えたこと」から。』


う~む‥‥。

自然が人となれあうことのない「残酷な土地」って、どんな世界なんだろう‥?

そういう過酷な状況になって初めて、人から思想や宗教が生まれてくるものなのかな‥?

哲学はどうなんだろう‥? 


追記

3月19日(日)の朝日新聞一面コラム「天声人語」は、

昨年の小中高生の自殺者数が514人だったという、厚労省の発表を受けての内容でした。

そこには村上龍さんの、次のような言葉が引用されていました。


『「歌は革命を起こせない。しかし、歌は、自殺を止める力を持っている」。

 サザンオールスターズ桑田佳祐さんの歌詞集

 「ただの歌詩(かし)じゃねえか、こんなもん」に寄せた解説で、作家の村上龍さんはそう締めくくった。

 39年前の高校時代に読み、深く共感したのを思い出す。絶望しかないとき、思いとどまらせるものは‥‥』

『‥‥村上さんは、日本は「ずっとずっと貧乏で、本当は今も貧乏なのだ。

 本当に豊かならば、十人の桑田佳祐がいて、十のサザンがあるだろう」とも書いた。

 だめな大人の一人として伝えたい。歌でもチャットでも何でもいい。生きていてほしい。』


コラムニスト氏が龍さんの言葉を読んで39年経過した今でも、やっぱり日本は貧乏なのでしょうか‥?

思想、宗教‥。そして「歌」も、人には必要なのだと思います‥‥。