人為的ミスでマイナンバーカードの情報を別人とひも付けてしまう問題が、
保険証や公金受取口座の登録で起きたことを受けて、
昨日の日経新聞「社説」には、「マイナンバーカードの活用を止めるな」という見出しで、
次のようなことが書かれていました。
『マイナンバーカードを活用したシステムで個人情報が他人に知られてしまう問題が相次いでいる。
個人情報の保護が重要なのはいうまでもない。
しかし、だからといって遅れている行政のデジタル化を止めるわけにはいかない。
~ (中略) ~
国は情報漏れが起きても、いたずらに不安が広がらないよう、制度の安全と信頼の確保に努めねばならない。
マイナンバーカードの申請が人口の77%に達した背景には行政効率化への期待があり、
効果を目に見える形で示して国民の納得を得ることも重要だ。
日本社会は行政に無謬(むびゅう)性を求め、問題が起こるとゼロリスクを唱えて立ち止まりがちで、
デジタル化を遅らせる一因になってきた。
試行錯誤を許容し、よりよい社会をめざす意識がデジタル社会の基盤を強くする。』
はぃ、「日本社会は行政に無謬(むびゅう)性を求め、問題が起こるとゼロリスクを唱えて立ち止まりがち」
というご指摘は、私もそのとおりだと思います。
同じ日の日経新聞一面コラム「春秋」には、このところの株式相場に関連して、
「窮(きわ)まれば変じ、変ずれば通じ、通ずれば久し」という名言が引用されていました。
「行き着くところまで行けば新たな展望が開け、それが長く続く」という意味だそうです。
マイナンバーカードが試行錯誤を乗り越えて信頼性を高め、必要不可欠なデジタル社会の基盤として、
久しく有効活用されることを切に願っています‥‥。