今日は町立図書館に行って、5月21日(日)から5月27日(土)までの
朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。
この一週間で印象に残ったのは、5月25日(木)と5月26日(金)の「ことば」でした。
まず、5月25日(木)は、福島泰樹さんの
「人生のおりおりに暗誦(あんしょう)されてこそ、詩であるのだな。」という「ことば」で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『歌人でもある僧侶は、妙に気の通じたおばあちゃんを看取った帰り道、
ふと中原中也の「別離」という詩を口ずさんでいた。
「さよなら、さよなら!/あなたはそんなにパラソルを振る‥‥」。
詩は「別離の辛い思いを晴れやかな悲しい思いに高めてくれる」、ありがたいものだとなと思った。
その口調が、律動が、散らかった気持ちを整えてくれるのだろうな。「弔い」から。』
中原中也の「別離」は、かれこれ長い詩だけれど、それを暗誦できるのはすごいですね‥。
「詩」といえば、5月21日(日)の同紙文化欄「どこからが言葉か」に、
谷川俊太郎さんの「いのち」という詩が掲載されていました。
『ある年齢を過ぎると どこも痛くなくても 体がぎこちない
けつまづいて転んでから それが分かり 体は自分が草木と 同じく枯れてゆくと知る
人間として 社会に参加した 忙しない「時間」は 悠久の自然の「時」に 無条件降伏する
落ち葉とともに 大地に帰りたい 変わらぬ夜空のもと ~(以下略)~ 』
私も、暗誦できる詩の、一つぐらいは持ちたいな‥‥。