昨日の愛媛新聞を読んでいて、アメリカ大統領選挙に関しての二人の発言に目が留まりました。
一人目は、国際政治学者イアン・ブレマー氏の次のような発言です。
『‥‥主導国を欠く「Gゼロ」世界はさらに悪化している。
米国は(ガザ停戦に向けて)中東における影響力を十分行使していない。
中国も(ウクライナ停戦へ)ロシアや北朝鮮に影響力を行使していない。
こうしたリーダーシップの不在こそ、最も懸念すべき問題だ。
北朝鮮は大規模な部隊をロシアに派兵し、越境攻撃しているウクライナ軍と交戦した。
10年前には想像できなかったような展開だ。
完全な民主主義でもなければ、権威主義でもない米国。国際的指導力をさらに失う米国‥。
世界は今回の大統領選挙を経て、「自分自身と戦う米国」と向き合う。
日本も新たな環境に備えなければならない。』
もう一人は、有権者に投票を義務付ける「国民皆投票」導入に取り組む
政治運動家マイルズ・ラパポート氏の次のような発言(「レコンキスタの時代」から。)です。
『私はニューヨークのユダヤ人家庭に生まれた。父は企業経営に携わり、母は公立高校の英語教師だった。
2人とも政治には熱心ではなかったが、二つの価値観を大切にしていた。
それは経済的公正と政治的平等だ。貧富の格差を是正し、誰もが等しく声を上げられる社会をつくる‥。
両親の教えから多くのことを学んだ。
私にとって「国民皆投票」とは、父と母が教えてくれた価値観を具現化する取組みなんだ。』
う~む、なるほど‥。
「自分自身と戦う米国」「アメリカン・デモクラシーに対する脅威は、米国外ではなく米国内に存在」。
どうやらお二人の認識は、「通底」いるようです‥‥。
民主主義が劣化している米国は、ロシアや中国の「失地回復(レコンキスタ)」を
結果的に後押ししているのですね。勉強になりました‥‥。