しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「ふたつとない、ふぞろいのうつわ」

午前中、陽がかげる時間帯があったので、庭の草むしりをしたところ、20分も持ちませんでした。

気温はそれほど高くなくても、湿度が高かったのです。こういう気象条件も身体にダメージを与えます‥。


さて、昨日の続きです‥。

8月20日(木)の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、いしいしんじさんの

「「ひと」という、いのちの容(い)れものもまた、

それぞれの時間のはて、いつかこの世で音もなく割れる。」という「ことば」で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『鉄針がレコード盤を擦(こす)り、その震えを箱で増幅させることで音楽を奏でる古いポータブルの蓄音器。

 SPレコードの蒐集家でもある作家は、震えるその「器」を、文字どおり「身を削って」歌い、

 やがて摩耗し死にゆく「ひと」の存在に擬(なぞら)える。

 そんな「ふたつとない、ふぞろいのうつわ」として、一人一人がいると。「音をうつわに」から。』


「蓄音器」という「器」がなくても音楽が容易に手に入る現在、

「身を削って」歌う「ひと」が、身近に感じられなくなっているのかもしれません‥。

はて、「ふたつとない、ふぞろいのうつわ」として、いつかは「割れる」運命の「ひと」を、

生成AIやフィジカルAIは超えることができるのかしら‥‥?

「盛りだくさんが幸せなのではない」

福岡市博多区では午後1時29分に40.4℃を観測し、福岡市内では初の酷暑日となったそうです。

あぁ、夏の終わりを許さないようにギラギラと輝く太陽が恨めしい‥。


さて、今日は町立図書館に行って、8月17日(月)から21日(金)までの

朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。

この期間で印象に残ったのは、音楽に関連した二つの「ことば」でした。


まず、8月18日(火)は、吉田秀和さんの

「巧妙だというのは、必ずしもふんだんな材料を

次から次へとくりだし使いこなすという点にばかりあるのじゃない。」という「ことば」で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『調性や和声、リズムに関しその「安定と動揺の間の振幅を美しく拡げ」たのがモーツァルトだったと、

 音楽評論家は言う。すぐ聞き飽きる音楽はこの「複雑さの幅が狭い」と。

 使える材料や環境に限りがあってもそのなかで最大の効果をあげること。

 家事だってこの緊張が大事で、盛りだくさんが幸せなのではない。「モーツァルト」から。』


私はクラッシック音楽というか、音楽そのものに詳しくないのでよく分かりませんが、

モーツァルトの音楽はそれほど「複雑の幅が拡い」のでしょうか?

また、この前段の解説と後段の解説との関連性もよく分かりませんが、

「盛りだくさんが幸せなのではない」というのは、そのとおりのように思います。


ところで、今月末に締め切られる来年度予算の概算要求基準について、

片山さつき財務相は「もはやシーリング(天井)と呼ぶべきものはない」と発言されたそうです。

「強く豊かな日本」をつくるための投資であれば、各省庁は青天井で要求できるとのこと。

こちらの方こそ、「盛りだくさんが幸せなのではない」ですよね‥。

高市政権は、「限りある材料や環境のなかでこそ」最大の効果をあげてほしいものです‥‥。

「絶対的な権力は絶対に腐敗する」という金言

古書店でたまたま見つけた『安倍晋三実録』(岩田明子著:文藝春秋)を読了しました。


以前に中央公論新社の『安倍晋三回顧録』を読んでいたので、

本書の内容には正直なところ、あまり新鮮味を感じませんでした。

ただ、皇室に関しての記述は、改めて勉強になる点が多かったです。


たとえば、2005年の小泉政権下で進められた「皇室典範に関する有識者会議」。

最終的に有識者会議は「女性天皇、女系天皇を認める」「皇位継承は男女を問わず、第一子を優先する」

との報告書、つまりは当時わずか三歳の愛子さまが天皇になること前提とした内容を

政府に提出していたそうですが、私はこの有識者会議の存在と報告書の内容をこれまで知りませんでした。


そして、当時官房長官だった安倍元総理は、「あくまでも男系を維持する目的で、

一時的な男系女子の容認、つまりは愛子天皇の誕生を認める」との考えを著者に明らかにしていたとのこと。

皇統の存続を確かなものにするための議論が、これからも続けられることを一国民として期待したいです。


そのほか、本書は外交や拉致問題、慰安婦問題や靖国神社、モリカケ問題などについて書かれていましたが、

ちょっと物足りなかったのは、経済金融問題とりわけアベノミクスについての詳しい記述がなかったことです。


さて、私の安倍元総理の評価についてですが、今でも記憶に残っているのは、

国際オリンピック委員会総会の東京五輪招致の演説において、福島第一原発の処理水問題については

「状況はコントロールされている(アンダーコントロール)」と述べられたこと。

どう考えても実態と乖離しているようなこの発言は、私にはマイナス評価になりました。


一方、プラス評価しているのは、第二次政権下で二度にわたる消費税率引き上げを断行されたことです。

具体的には、2014年に5%から8%へ引き上げ、10%の引き上げは2019年に実施されました。

これは安倍元総理にしかできなかっただろうと、私は今でも思っています。


なお、蛇足ではありますが、本書で強く印象に残ったのは、

著者が引用された、19世紀のイギリスの歴史家、ジョン・アクトンの

「絶対的な権力は絶対に腐敗する」という金言でした。

「権力は、時が経つと疲弊し変質する」という著者のご指摘は、

「時の政権」が常に肝に銘じておくべきではないか、そのように感じた次第です‥‥。

来年こそ期待したいと思います‥‥

季節は二十四節気の「処暑」だというのに、厳しい暑さは一向におさまる気配がありません‥。


さて、昨日は叔父の一周忌法要があり、「俳句甲子園」の生中継をテレビで視聴できなかったため、

今日「YouTube」で、「海城A(東京)」対「横浜翠嵐(神奈川)」の決勝戦以降の様子を視聴しました。


私が最も感動したのは、「ジャージインスカート蝙蝠(こうもり)と立ち漕ぎ」という句を読み、

審査員長13人の一人、俳人・神野紗希さん選の優秀賞を受賞した

「済美平成」川口心実さんの涙ながらの受賞コメントと、その様子を見て喜ぶ神野さんの笑顔でした。

お二人を交互に見比べ、こちらも思わずもらい泣きしてしまいました。


この「俳句甲子園」の良いところは、「夏の甲子園」と違って、

たとえ各高校対抗の試合には敗れても、個人が詠んだ句が評価されるシステムになっているところです。

ちなみに、個人最優秀句に選ばれたのは、決勝戦での勝敗を決めた

「明日には今日は昨日になる 泳ぐ」という、「海城A」下谷陽太さんの句でした。

俳句にはこんな創り方があることを、私は初めて知りました。


愛媛県勢の4校は敗者復活が叶わず、決勝リーグに進めませんでしたが、

さきほどの川口さんも含め、3人が優秀賞に選ばれました。

県勢はしばらく優勝から遠ざかっています。来年こそ期待したいと思います‥‥。

今日は叔父の一周忌

深夜1時過ぎに目が覚めて、再び眠れないままラジオのスイッチを入れると、

NHKラジオ深夜便「話芸100選~名人芸を味わう」のコーナーで、

松鶴家千とせ(しょうかくやちとせ)さんの懐かしい漫談が流れてきました。


「シャバダバダディ〜!、イェーイ!。」

「俺が昔、芋虫だった頃、弟はてんとう虫だった。オヤジが信号無視で、おふくろは茶わん蒸しだった。

わかるかなぁ~、わかんねぇだろうなぁ~」

「俺が昔、夕焼けだった頃、弟は小焼けだった。父さんは胸やけで、母さんはしもやけだった。

わかるかなぁ~、わかんねぇだろうなぁ~。」


今日は、午前11時から叔父の一周忌が執り行われました。

法要とお墓参りが終わった後の食事会でこのネタを披露したところ、年代を問わず皆バカ受けでした。

名人芸は時が流れても色褪せることがありません。

賑やかな法要になって、叔父も喜んでくれたと思います‥‥。