日経新聞で連載されていた
渡辺淳一さんの「私の履歴書」が、昨日(31日)で終了しました。
履歴書というよりも、連載小説を毎日読んでいるような感じでした。
それにしても、過去の出来事とはいえ、
看護師さんとの恋愛、愛人宅への住居侵入、銀座のクラブでの豪遊など、
渡辺さんの人生が赤裸々に綴られており、
「こんなことを書いて本当に大丈夫…?」と、内心ハラハラしながら読みました。
渡辺さんは、自らを「私小説作家」と定義されていました。
「失楽園」や「愛の流刑地」といった著名な小説には、それぞれモデルがあり、
渡辺さん御自身が体験し、実感したことを、
「小説の中にかなりぶち込んできた。」そうです。
そのような小説のモデルとなった方に対して、
『あなたがいてくれたから、あの小説は成り立ったのです。
そして、あなたが黙って見過ごしてくれたから、
あの小説は無事、終わることができたのです。』
と感謝されるのも、渡辺さんらしい「心遣い」なのでしょうか?
ところで、実を言うと私は、渡辺さんの著作を読んだ記憶がありません。
「阿寒に果つ」を、ひょっとしたらずっと以前に読んだのかもしれませんが、
そのストーリーは全く思い出すことができません。
今回の「私の履歴書」は、
渡辺さんが著名な作家になられる以前の内容が主でしたので、
渡辺さんのその後の「人生の履歴」を確認する意味で、
その名作の数々にひとつ挑戦してみることにしましょうか…。
そうしたら、私のこれまでの平凡な人生も、渡辺さんの影響を受けて、
私小説的にというか、劇的に変化するかもしれません。(絶対ないと思いますが…。)
今日の日記に、
連載最終回に書かれていた渡辺さんの次の名言を残しておこうと思います。
『とにかく、人間ほど多彩で面白く、変化に富んだ生きものはいない。』