日経新聞電子版「定年楽園への扉」に、
『再雇用、シニア社員を生かすために』という、
経済コラムニスト・大江英樹さんのコラムが掲載されていました。
その主たる内容を、この日記をメモ代わりにして残しておきます。
『改正高年齢者雇用安定法が2013年に施行されて以降、
企業において定年を迎えた社員が希望すれば
最長65歳まで雇用することが義務付けられました。
これによって多くのサラリーマンが
定年後も再雇用という形で会社に残って仕事を続けています。』
『私自身も定年後、独立するまでの半年間だけ再雇用で働いた経験があります。
私の経験から言いますと現状ではこの再雇用、
必ずしも良い制度ではないと思っています。
もちろん、この制度をうまく活用して充実した仕事生活を
送っている人もいるとは思いますが、
再雇用で働いている人たちの話を私が聞く限りでは、
あまりうまくいっているとはいえないようです。
多くの企業はどうも根本的な部分が欠けているのではないかという気がするのです。
それは「再雇用者の仕事に対する動機付け」です。』
『特に大企業においては、60歳以上のシニア社員の多くは
あきらかに戦力外とみなされることが多いのです。
大企業は新卒で優秀な若い人をいくらでも採用できますから、
本当はシニア社員を再雇用したくないのでしょう。
法律で義務付けられているから
仕方なく雇用を継続している会社は少なくないとみられます。』
う~む……、このお話しは身につまされます。
私も地方自治体を退職するに当たって、
そのまま職場に残る「再任用」か、他の団体・企業等への「再就職」かの
選択に悩みましたが、結局、紹介していただいた会社に「再就職」しました。
ところが、未だに今の職場において、自分の「立ち位置」が確立できません。
大江さんのご指摘のように、
シニア社員は、職場では「中途半端な存在」のように思います。
大江さんは、このコラムの最後に、「シニア社員も立派な戦力であり、
報酬に見合った分の責任と権限をきちんと与えることによって
やるべき仕事の成果を求めれば、きっと意欲を持って働いてくれると思う」
と述べられていました。
定年退職後の第二の人生において、「意欲を持って働くことの難しさ」を、
私は今、身をもって体験しているところです……。
こんな悩みは、私だけなのかな…?