しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

生きた教材に学ぶ

朝の通勤途上、町立保育園の跡地に今もそびえる大木(たいぼく)から、

今年はじめて蝉の鳴き声を聞きました。

また、松山市内の城山公園からも、蝉の鳴き声が聞こえてきました。

不思議なもので、蝉は一斉に鳴き始めるものなのですね。

昨日までは全く音沙汰がなかったのに……。

 

さて、昨日は、就寝前のラジオのニュースで、

参院の閉会中審査に参考人として出席されていた

加戸守行・前愛媛県知事の肉声を久しぶりに聞きました。

そして、今日のWeb産経ニュースには、

加戸前知事の発言の具体的な内容が次のように掲載されていました。

 

『10年間我慢させられてきた岩盤にドリルで穴を開けていただいた。

 「ゆがめられた行政がただされた」が正しい発言ではないか。』

『特区申請をしてから何回も門前払いを食らった。

 知事任期の終わりのほうに民主党政権が誕生して

 「自民党ではできないので私たちがやる」と頑張ってくれた。

 よかったね、と次の知事にバトンタッチしたが、

 (その後の)自民党政権でも何も動いていない。』

 

ラジオから聞こえてくる加戸前知事の声は、 か細くて絞り出すような感じでしたが、

そのお人柄のままに、一つ一つの言葉に誠実さがにじみ出ていたように思います。

獣医学部誘致をめぐる今回の一連の問題に関し、

愛媛県人である私は、どうしても身びいきな評価をしがちになりますが、

国に何回も特区申請をして、その都度跳ね返されたにもかかわらず、

あきらめずに粘り強く関係機関などに対して説明と説得を続けてきたのは、

間違いなく加戸前知事のリーダーシップではなかったかと思っています。

 

なお、先ほどのWeb産経ニュースには、次のようなことも書かれていました。

『「私は霞が関で三十数年生活した」と切り出した加戸氏は、

 前川氏の官僚としての姿勢への不信感を隠さなかった。』

 

加戸前知事と前川前事務次官という二人の文科省OB…。

「官僚として、あるいは公務員として、どうあるべきだったのか」について、

今回ほど生きた教材になるものはないと感じつつ、

元地方公務員として、日々の報道に接しているところです。