昨日からの続きです。
箱根湯本では、荷物キャリーサービスを利用しました。
手荷物を有料で宿泊先まで届けてくれるサービスで、キャリーケース3個を預けたので、
その後の移動が随分と楽になりました。
箱根湯本から桃源台までは箱根登山バスで向かいます。
桃源台までは約50分、途中のヘアピンカーブや仙石原の雄大な景色が印象に残っています。
桃源台で昼食を済ませ、いよいよ芦ノ湖を遊覧する海賊船に乗船です。
娘が気を利かせて、特別船室のチケットを購入してくれたので、
往復1時間10分の船旅を広々とした船室でゆったりと過ごすことができました。
特に、孫娘は、船室と展望デッキとを何度も行き来して、とても嬉しそうでした。
芦ノ湖から見えた富士山は、それはもう感動的で、
その荘厳な雄姿を、私は一生忘れることはないと思います。



桃源台からはロープウェイで大涌谷と早雲山に向かいます。
乗換駅の大涌谷で約1時間休憩し、早雲山へと向かいましたが、
ロープウェイ乗り場は、大勢の観光客で長蛇の列でした。
早雲山で降り、迎えに来てくれた車に乗って、宿泊先の「円かの杜」に到着したのが午後5時前。
ようやく一息つくことができ、家族全員に安堵感が漂います。



旅行二日目の宿泊先「円かの杜」は、とても心温まる旅館でした。
(下の3枚の写真は、「円かの杜」のHPから引用させていただきました。)
ここでは、かつて経験したことのない上質の接客サービスと
美味しい食事、そして源泉の個室露天風呂や大浴場・露天風呂などを堪能することができました。
ただ、大浴場・露天風呂への車椅子での移動が、ちょっと大変だったのが唯一の難点でした。



旅行最終日の4月30日(月)も、良い天気に恵まれました。
午前10時に出発して、旅館が用意してくれた車で強羅駅へ。
強羅駅から箱根湯本までは箱根登山線で山麓を下っていくのですが、
車窓から見える木々の新緑が、神様が授けてくれた色彩のように眩しく、かつ美しかったです。
箱根湯本の喫茶店で軽い昼食を済ませ、ここから本格的な帰途につきます。
ところが、ここからが大変でした。
まず、箱根湯本駅では、小田急線の小田原・新宿間の一部区間で通行止めという報に接しました。
その影響もあってか、小田原までは無事にたどり着いたものの、
小田原から横浜までのJR湘南新宿ライン特別快速はほぼ満員の状態で、
父は自分の手押し車に座り、孫娘はキャリーケースを椅子代わりに使用することになりました。
さらに、横浜から京急線に乗り換え、青息吐息でたどり着いた羽田空港では、
機種変更に伴って、搭乗手続きにちょっとしたトラブルがあり、
その結果、家族全員がバラバラの席に座ることになってしまいました。後味の悪い結末です。
三日間の箱根家族旅行を終えて、いくつかの感想があります。
父は、こちらが用意したタイトな旅行日程に関わらず、
一度も不平不満を言うことがありませんでした。私にはとても真似できそうにありません。
また、「円かの杜」の大浴場・露天風呂の眼前に拡がる雄大な景色を、
穏やかな表情で眺めている父の横顔をふと見た時、
幾度か迷ったけれど、ここに連れて来てよかったな‥と、心からそう思いました。
私にとっては、これが最初で、そして、おそらくは最後になるかもしれない親孝行ができました。
終わりに、今回の家族旅行の航空機や宿泊先の手配、
さらには、旅の初めから終わりまで、父の介添えを献身的にしてくれたのは妻と娘でした。
そして、孫娘は、終始、屈託のない笑顔を私たちに振りまいて、旅を一段と楽しいものにしてくれました。
改めてこの三人に、「感謝の誠」を捧げたいと思います。
面と向かってお礼を言っていないけれど、楽しい思い出を作ってもらって、本当にありがとう‥‥。
【追 記】
今回の旅行で大活躍したのが、父が愛用する「手押し車」と「杖」です。
これらがなければ、スムーズに移動することはできなかったと思います。感謝、感謝です!

