しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「構造的問題」を考える

報道によると、
先週25日(金)の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸し、
終値は1万926円と昨年来高値を更新したそうです。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=90円台後半まで進み、
ソニー東芝、日立など輸出株を中心に買い安心感が広がったとか……。

また、同日には、日銀の白川方明総裁が日本記者クラブで講演と記者会見を行い、
今後の金融政策運営について、
「切れ目無く強力な金融緩和を推進していく」と述べられたほか、
「わが国と日銀にとって最大の課題は、
 デフレからの早期脱却と持続的成長経路への復帰だ」と強調されたみたいです。

円安と株高が進み、
企業との家計の「成長期待」、「インフレ期待」が高まり、
家計の所得環境が改善していけば、これに越したことはありません。
ただ、私が理解に苦しんでいるのは、
「金融政策運営に関連する構造的問題」についてです。

今月16日には、白井さゆり日銀審議委員がローマで講演されていますが、
その際、強調されているのが、
我が国は人口動態の変化と
それがもたらすマクロ経済問題に既に直面しているという意味で、
世界に先行しているという事実です。

そして、人口動態の変化、とりわけ生産年齢人口の低下は、
我が国の「潜在」成長率および「実際」の成長率を
過去10年以上の期間にわたって下押ししてきたと指摘されています。

となると、
この構造的な要因を解消しなければ、成長期待は高まらず、
物価も継続的には上昇しないのではないかという、素人なりの疑問が生じてきます。

一方で、安倍総理のブレーンである
浜田宏一・米エール大名誉教授は、
『日銀という医者が薬を選ぶとき、
 患者の意見を聞かずに、医者だけが決められる状況になっている。
 そういう判断にはどうしてもバイアスがかかってしまう。』と述べられて、
日銀の消極的な(?)金融政策に批判的な立場を採られています。

私には、日銀の「構造的問題」の方が、説得力を持っていると思うのですが…。
あーぁ、やっぱり素人には、金融政策を理解することは難しいです。