今日17日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、臨床心理家・霜山徳爾さんの
「人間は人間になるために必要な愚かさを失ってはならないのである。」という言葉で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『おのれの貧しさを晒(さら)し、限りなく人を受容し、
しかもそれを当然のこととする「度量」と「なさけ」。
それこそ人としての「信頼」の核にあるものだと、臨床心理家は著書「仮象の世界」で言う。
親バカがそうだし、意気に感じる、情にほだされる、あえてアホになるのもそうだが、
損得の計算を超えてふるまってしまう、そういう愚かさを、かつて人は徳の一つに数えていた?』
う~む、なるほど‥‥。
「信頼」の核にあるものは、「度量」と「なさけ」なのですね‥。
そして、「意気に感じる」や「あえてアホになる」という言葉で、
早稲田大学の第二校歌「人生劇場」の歌詞を思い出しました。
♬ 早稲田なりゃこそ 一目でわかる
辛い浮き世も 楽しく生きる
バカな奴だと 笑わば笑え
人にゃいえない こころいき
大学時代はもちろんのこと、職場の稲門会で唄ったこの歌‥‥。
「人生劇場」五番の歌詞に込められた「心意気」が、馬齢を重ねるごとに低下していきます。
それってとっても悲しいこと‥‥、でもそれが、今の自分の現実でもあります。