しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「台風」のロシアと「気候変動」の中国

梅雨空が戻ってきました。

時折り、寄せては返す波のように、激しい雨が降る時間帯があります‥。


さて、今日の日経新聞電子版「Deep Insight」に、

「世界を襲う大戦の亡霊~米国のイラン攻撃で中東が乱世に」というタイトルの記事が掲載されていました。

米国のイラン攻撃に関し、「米国の対外戦略と世界の行方に、

中東戦争が計り知れない影響をもたらすことだけは確かである」という記述のあとには、

次のような興味深い記述がありました。


『‥‥中長期でみると、いちばん深刻なのは中国が国際社会にもたらす影響だ。

 ロシアの脅威が台風だとすれば、中国は数十年にわたって世界秩序を変質させる「気候変動」である。

 中国はロシアに比べれば、無鉄砲な戦争を始める恐れは小さい。

 その代わりに世界の安全保障から経済、さらには文明の生態系まで、

 中国色に染めていくパワーを持っている。

 中国による「気候変動」が進めば、世界の人権や民主主義の養分が細るだろう。

 各国の統治や外交だけでなく、生活のありようにも負の変化が及ぶ可能性がある。

 それを防ぐには西側諸国が結束し、そろって対中戦略を進めることが何よりも大切だ。

 トランプ氏が中東戦争の深みにはまれば、西側の分断が深まり、対中戦略が置き去りになる危険が高い。‥』


なるほど、「台風」のロシアと「気候変動」の中国ですか‥。

中国の影響による「負の変化の可能性」については、十分に起こり得るシナリオだと思います。

そして、この記事の最後には、次のようなことが書かれていました。

『ロシアのウクライナ侵略で戦後の平和は終わり、時代は戦前に入った。

 世界はここで踏みとどまり、大戦の亡霊を封じ込めなければならない。』


「戦後の平和は終わり、時代は戦前に入った」という記述に、

先の大戦前夜の雰囲気を知らない戦後生まれの私は、思わず身構えてしまいました‥‥。