しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

21世紀の「貪兵」と「驕兵」

久しぶりに産経新聞「正論」を閲覧しました。

すると、雪斎先生こと櫻田淳東洋学園大学教授が、今月13日に、

「戦後規範の文明を防護する戦争」と題して、次のようなことを述べられていました。


『‥‥古代中国史書『漢書』「魏相丙吉伝」書中には、次のように記される。

 「利人土地貨宝者、謂之貪兵、兵貪者破」

 (人の土地、貨宝を利する者、之(これ)を貪兵と謂(い)う。兵の貪(むさぼ)る者は破れる)

 「恃国家之大、矜民人之衆、欲見威於敵者、謂之驕兵、兵驕者滅」

 (国家の大なるを恃(たの)み、民人の衆(おお)きを矜(ほこ)り、

 敵に威を見せんと欲する者、之を驕兵と謂う。兵の驕る者は滅ぶ)

 この「貪兵」と「驕兵」の様相を21世紀の世界で半ばグロテスクに披露したのが、

 「プーチンのロシア」である。

 この『漢書』書中の記述に従えば、プーチン大統領が手掛ける「貪兵」や「驕兵」は早晩、

 「破」や「滅」に行き着くだろう。

 「プーチンのロシア」の戦争遂行における誤算が、

 クリミアとウクライナ東部2州を利しようとした「貪兵」の論理、

 そしてウクライナの「国民意識」を侮った「驕兵」の姿勢に因(よ)るのであれば、

 そうした結論になるであろう。

 片や、『漢書』書中には、次のようにも記される。

 「敵加於己、不得已而起者、謂之応兵、兵応者勝」

 (敵が己を加し、やむを得ずして起(た)つ者、之を応兵と謂う。兵の応ずる者は勝つ)

 現下、ウクライナが闘っている戦争の様相は、この「応兵」である。

 故に、ウクライナの「応兵」は、結局のところは、「勝」に帰着するのであろう。‥‥』


う~む、なるほど‥‥。

「貪兵」と「驕兵」、そして「応兵」ですか‥‥。勉強になりました。

ところで、中国の指導者は、この『漢書』書中の記述は、念頭にあるのでしょうか?

すごく興味があります‥‥。