今月6日の朝日新聞「耕論」には、
日本人7人が犠牲になったバングラデシュ・ダッカのテロ事件に関し、
中東調査会上席研究員へのインタビュー記事が掲載されていました。
そのポイントは、以下のようなものでした。
03年のイラク戦争などを経て、イスラム過激派は日本を「十字軍同盟の一員」、
つまり「敵国」に分類している。もはや日本人であるからといって、
イスラム過激派が容赦することは一切ない。
「日本は援助で貢献している」と言っても、
その国の政府と対立する過激派には通用しない。
彼らは国連や援助団体がイスラム社会を破壊するために活動していると考えている。
・日本のメディアは自由に報道できるため、ニュースが日本や世界に広がる。
報道機関の力の弱い国の国民が犠牲になればあまり伝わらない。
そうした状況下では、ISは、
欧米人や日本人を標的にするのが効果的だと考えるようになる。
この3番目に書かれてある
「自由に報道ができる国を標的にするのが効果的」というのは、
これまで私は考えてもみませんでした。とてもショックでした。
7人の方が「自由な報道」の犠牲になったとすれば、なんともやりきれない思いです。
それにしても、
「私は日本人だ。撃たないでくれ」と懇願しているのにも関わらず、
犯行に及んだテロリストへの「こみ上げる怒り」は、
なかなか収まりそうもありません。
日経新聞「春秋」に書かれていた
『そのときの恐怖と絶望を想像するだけで、胸が張り裂けそうになる』
という言葉は、日本国民全てが持つ感情ではないでしょうか……。
世の中の不条理なニュースに接すると、「神様」の存在を疑いたくなります。