中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故は、
夜を徹しての懸命な救助活動にもかかわらず、
9名の方がお亡くなりになるという、大惨事になってしまいました。
突然の天井板崩落で、無情にも命を絶たれた方々の無念さを思うと、言葉もありません。
心よりご冥福をお祈りします。
今日の日経新聞電子版では、次のとおり報道されていました。
『全国のトンネルの4割強が開通から30年以上経過していることが3日、
国土交通省への取材でわかった。
道路設備の老朽化は全国的な問題となっており、
道路管理者は修繕を進めているが、多額の費用が壁となっている。
国交省によると、
高速道路や国道、市町村道などを含めた全国のトンネル数は約1万300本。
このうち4800本程度が1982年以前に開通しており、
築40年以上のものは3200本程度にのぼるとみられる。』
3年前の民主党のマニュフェスには、
「コンクリートから人へ」というキャッチフレーズがあり、
道路やダム建設などの公共事業を減らし、
子ども手当などに財源に振り向けるという記述があったように記憶しています。
国・地方を問わず、その財政事情は厳しいものがあり、
無駄な公共事業の削減を求める声があることは理解できます。
一方で、今回のトンネルに限らず、
高度経済成長時代に建設された公共建築物は、
その耐用年数も過ぎて老朽化し、危険性が指摘されています。
そして、東日本大震災のような巨大地震がいつ起こるかも知れず、
施設の補修や耐震化などの防災・減災対策は急務となっています。
折りしも明日4日は衆院選挙の公示日。
「国民の命を守る公共事業は如何にあるべきか。」
「コンクリートから人へは正しい選択だったのか。」という
各党各候補者の主張にも真摯に耳を傾けたいと思います。