しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

読書・文学

「本質」を見続ける

『経済学の思考法~稀少性の経済から過剰性の経済へ』(佐伯啓思著:講談社学術文庫)を読了しました。 昭和30年に生まれてから、昭和49年に高校を卒業するまで、「高度経済成長」という「奇跡の時代」の恩恵を、どっぷりと受けて私は生きてきました。本…

「奇跡の時代」に育った主人公と私‥‥

年末年始の休暇中に、『おもかげ』(浅田次郎著:講談社文庫)を読了しました。 定年の日の帰りに地下鉄で倒れた小説の主人公は、昭和26年生まれの65歳‥‥。今年3月に2度目の退職を迎える私は、昭和30年生まれの65歳‥‥。なんだか自分のことのように…

「読む」読者を、変える力を持つ文章

『「読む」って、どんなこと?』(高橋源一郎著:NHK出版)を読了しました。 今月7日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」で、鷲田清一さんが、この本のなかの、『問題山積みの文章だけが、「危険!近づくな!」と標識が出ているような文章だけが‥‥わた…

「自律的な読書環境」を保つには

昨日、そして今日と、一気に真冬のような天気となりました。郷土の偉人・秋山真之ではありませんが、「あまりの寒さにチンコちぢまる」の心境です‥‥。 さて、朝日新聞デジタル版の有料会員(シンプルコース)になったことで、これまで読むことができなかった…

「改革至上主義」を考える

『竹中平蔵 市場と権力~「改革」に憑かれた経済学者の肖像』(佐々木実著:講談社文庫)を読了しました。 作家で数学者の藤原正彦さんが、「文藝春秋12月号」の「亡国の改革至上主義」で、この本を取り上げられていたのが購入の動機ですが、大宅壮一ノン…

「勇気と決断」が必要に

仕事がお休みの今日は、午前9時前にデイサービスに通う父を見送った後、午前中は泌尿器科の病院に、午後は耳鼻咽喉科の病院に行ってきました。二つの病院を受診すると、診察費とお薬代で1万円近くかかってしまいます。(トホホ) ところで、今日の報道によ…

根底まで考えろ

仕事がお休みの今日、インフルエンザの予防接種を受けに、かかりつけ医に行ってきました。平日にもかかわらず、私と同じ目的で来院した人たちが、待合室にたくさんいらっしゃいました。 さて、NHKプラスで、NHKスペシャル「「三島由紀夫~50年目の青…

真っ先に向かうべきなのは作品

今日11月25日は、「憂国忌」です。「こよみのページ」のHPには、「1970年(昭和45年)のこの日、市ヶ谷の自衛隊に楯の会メンバーと乱入、クーデターを呼びかけ、割腹自殺した作家の三島由紀夫の命日」との解説がありました。 昭和45年、私は中学…

心をひとり さとり得し時

『何のために本を読むのか~新しい時代に自分と世界をとらえ直すヒント』(齊藤孝著:青春出版社)を読了しました。 「‥‥私が自信を持って全力でお勧めする本を題材に、 変化の時代に必要な教養が自然と身につくきっかけとなるように読み解いたのが、この本…

「積読本」がまた一冊?

一昨日7日の日経新聞「ベストセラーの裏側」で、『独学大全』(読書猿著:プレジデント社)という本が、次のような内容で紹介されていました。 『中学・高校の主要教科から大学の専門科目まで、 「学び直し」の技法をこと細かに伝授する本が登場した。 9月…

昭和51年の光景‥‥

『マークスの山(上)(下)』(高村薫著:講談社文庫)を読了しました。高村薫さんの著作を読んだのは、この推理小説が初めてでした。 物語も終末を迎えるころになって、ようやく「マークス」〈MARKS〉の意味するところが分かりました。一方、最後まで…

愚かな指導者の記憶

『東條英機~「独裁者」を演じた男』(一ノ瀬俊也著:文春新書)を読了しました。中学、高校の歴史教科書で習った歴史史観を、ほぼ90度近く転換させるような内容でした。 著者は、本書の「おわりに」で、次のようなことを書かれていました。『航空戦の「総…

現代を読む教科書

2011年にスタートしたNHKEテレ「100分de名著」が、本年8月放送のミヒャエル・エンデ「モモ」で、記念すべき100シリーズ目を迎えたことを受けて、歴代もっとも長く司会を務めた伊集院光さんと同じく歴代もっとも長くプロデューサーを務めた…

いったい、なぜ‥‥?

今日の日経新聞文化欄「うたこごろは科学する」に掲載された、歌人で情報科学者、坂井修一さんの執筆による、「カミュから遠く離れて」というタイトルの記事に目が留まりました。 『コロナ禍の中、カミュの「ペスト」が読まれているという。 トランプが大統…

自由律俳人の魅力を知る

今日11日は、松山市で晩年を過ごした漂泊の俳人、種田山頭火の没後80年の命日。愛媛新聞には、1ページ全面の特集記事が掲載されていました。記事には、NPO法人「まつやま山頭火倶楽部」太田事務局長さんの「今、お薦めの3句」とその解説が掲載され…

素晴らしさは何も変わらない‥

昨日、苦労してようやく炬燵を出した途端、今日は一転、夏に戻ったような暑さとなりました。(トホホ)台風14号がもたらした暑さなのでしょうね、きっと‥‥。 さて、今日の日経新聞一面コラム「春秋」に、次のようなことが書かれていました。『日本の家庭や…

再読して再認識したこと

『ノルウェイの森㊤㊦』(村上春樹著:講談社文庫)を何十年かぶりに再読しました。先月18日の日経新聞一面コラム「春秋」に、村上春樹さんのことが書かれていたのが、その動機です。再読して再認識したことがいくつかありました。 その一つは、1960代後…

文学の持つ喚起力

NHKテキストの100分de名著「ペストの記憶~デフォー」(武田将明著)を読了しました。「ペストの記憶」は、「ロビンソン・クルーソー」などの名著の作者として知られる18世紀イギリスの作家、ダニエル・デフォーが、ロンドンの人口の2割が死亡した…

最も忘れ難い本

今日の日経新聞一面コラム「春秋」を読んで、かつて読んだ、懐かしい本のことを思い出しました。 『‥‥過激派の「中核派」の最高指導者、清水丈夫議長が約半世紀ぶりに、 その姿を当局に確認されたという。 数々のテロ、ゲリラといった非公然活動にかかわって…

歴史から教訓を導く

太陽はまだまだギラギラと輝いているけれど、肌に感じる風は随分と涼しくなりました。さて、『昭和16年夏の敗戦〈新版〉』(猪瀬直樹著:中公文庫)を読了しました。 『12月中旬、奇襲作戦を敢行し、成功しても緒戦の勝利は見込まれるが、 しかし、物量に…

「読みたい本」かどんどん‥‥

今日の日経新聞一面コラム「春秋」に、チェコのハベル大統領のことが書かれていました。その全文は次のような内容でした。 『チェコの首都プラハのバーツラフ広場は、同国の苦難の歩みを伝える。 1968年の民主化運動「プラハの春」では、 広場にワルシャ…

平成時代を学ぶ意義

日経新聞電子版のNextストーリー「学び」では、今日から「平成の経済史」についての連載が始まりました。執筆者は、小峰隆夫・大正大学教授です。小峰教授は、「平成を振り返ることにはいくつかの意味がある」として、次のように述べられていました。記述の…

人類と微生物の関係を学ぶ

『感染症の世界史』(石弘之著:角川ソフィア文庫)を読了しました。 2014年11月20日に書かれた本書の「あとがき」には、次のようなことが書かれていました。『人は病気の流行を招きよせるような環境をつくってきたが、今後ますます流行の危険は高まる…

心を解き放つ詩の力

一昨日のこの日記で触れた、詩人・長田弘さんの「最初の質問」という詩に、深く感銘を受けたので、アマゾンで「長田弘詩集」(ハルキ文庫)の中古品を注文していたところ、今日、その商品が手元に届きました。 ワクワクしながら、新品同様の本を開けてみると、…

「主義主張」と「大義」に生きる

『テロルの決算』(沢木耕太郎著:文春文庫)を読了しました。1979年に大宅壮一ノンフィクション賞を受けたという本書を購読した動機は、日経新聞「NIKKEI STYLE」の「名作コンシェルジュ」で、ジャーナリストの武田徹さんが、次のように「傑作…

祝・100作品

鳴くセミの声に、ツクツクボウシの声が混じるようになりました。今は夏本番だけれど、季節は一歩、前に進みつつあります‥‥。 さて、NHKテキスト、100分de名著「Momo(モモ)~ミヒャエル・エンデ」を読了しました。「モモ」は、ドイツの児童文学作…

知的刺激を受けたテキスト

NHKテキスト、100分de名著「吉本隆明~共同幻想論」を読了しました。テキストの執筆者は、先崎彰容・日本大学危機管理学部教授です。 共同幻想論は、「人はなぜ信じてしまうのか」という問いに深くとことん向き合った戦後最大の思想家、吉本隆明によ…

欲求不満の原因は?

「マックス・ウェーバー ~ 近代と格闘した思想家」(野口雅弘著:中公新書)を読了しました。 最後まで読み通すのに忍耐が必要な本でした。私の理解不足が最たる要因ではありますが、何が書かれていたのか、読み終わった後も、その内容をほとんど思い出すこ…

それって、よく分かります

昨日10日の愛媛新聞一面コラム「地軸」は、次のような内容で、本好きの私には、とても親近感を覚えたコラムでした。 『急いでない限り、書店では文庫本の棚を一通り見て回る。 表紙に引かれたり、題名に引っかかったりして思わぬ「出合い」がある。 先日買…

全三冊を読み終える

報道によると、東京都が今日4日に確認した、新型コロナウイルスの感染者は131人で、3日連続で100人を超えたそうです。愛媛県ではしばらく感染者の確認は見られませんが、全国的に感染拡大傾向にあり、「正直言って嫌な気持ち」を抱きながら、不安な…