しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

被害想定に言葉を失う

昨日(18日)のこの日記で、
『近い将来起こるとされる「南海・東南海地震」に備えたい。』と書きましたが、
今朝の日経新聞の一面を見て、愕然としました。

それは、「南海トラフ巨大地震」の被害想定に関する次の記事です。
内閣府の専門家作業部会は18日、
 太平洋の「南海トラフ」を震源域とするマグニチュード(M)9.1の巨大地震が起きた場合、
 被害額が最大220兆3千億円に上るとの試算を公表した。』

ちなみに、愛媛県の被害想定の最大値は、
死者数12,000人、全壊・焼失建物192,000棟、停電710,000軒、
断水人口1,200,000人、一日後の避難者400,000人、最大津波高21m です。

愛媛県の人口は、約1,400,000人ですから、
約85%の人が断水で水が使用できず、
被災翌日には約30%の人が避難していることになります。
すべての最大被害が同時に発生するわけではないことに注意が必要とはいえ、
あまりにも甚大な被害想定に言葉を失ってしまいます。

また、同じ紙面に書かれていた
ビートたけしさんの次の言葉には、いろいろと考えさせられました。

『タレントのビートたけしさんが今回の震災について雑誌で述べている。
 「『2万人が死んだ1つの事件があった』と考えると
 被害者のことをまったく理解できない。
 『1人が死んだ事件が2万件あった』ってことなんだよ」。
 空前の被害想定に言葉を失う前に、この言葉の意味を考えたい。
 巨大地震への備えは、私たち一人ひとりが自分の目線で家族や友人、
 暮らしの基本となる財産を守ることから始まる。』

そうですね。
言葉を失う前に、たけしさんの言葉の意味を考えないといけませんよね。
日常生活に埋没していると、ついつい「防災意識」が希薄になってしまいます。

今、我が家で合意ができているのは、被災時の集合場所だけです。
日頃から、もっと家族で対話を重ねる必要があるのかもしれません。

そして、記事の中の次の文章を「警句」として
心にしっかりと受け止めたいと思います。
『被害が一度起きれば、
 発生確率の低さなど何の意味も持たないことも思い知らされた。
 次の「想定外」は許されない関係者が導き出した数字には謙虚になりたい。』