しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

時代の流れ

今月26日の朝日新聞天声人語」を読んで、「時代の流れ」というものを感じました。

『20年ほど前の大学入学者は現役2に対し浪人1だったが、いまや6対1という』
「3大予備校」の一つ、代々木ゼミナールが、
リストラを迫られているというコラムのなかの一節です。

私が大学を受験したのは、今から40年も前のことです。
この当時は、現役と浪人の比率はどれくらいだったのでしょうか…?
私の同級生は、結構な比率で浪人を選択しました。

そういえば、一浪して早稲田大学を受験した時、
まるで駅の人ごみの中にいるような受験生の多さと、
その受験生のほとんどが私よりも年上に見えたことを思い出します。

長髪で口髭を生やした、どう見ても二浪以上はしているような受験生に交じって、
ごく少数ですが、制服に身にまとった初々しい受験生もいました。
周りの人から見て、当時の私はどのように映っていたのでしょう…?

京都のS台予備校で、全国から来た浪人生と切磋琢磨した私は、
この時、態度だけは落ち着いていたのかもしれません。
事実、現役の時のような不安な気持ちはほとんどありませんでした。

さて、このコラムでは、
フォーク歌手高石ともやさんの「受験生ブルース」のことも書かれていました。

♪おいでみなさん聞いとくれ 僕は悲しい受験生
 砂をかむよな味気ない 僕の話をきいとくれ

今でも、スラスラとこの曲を歌うことができる自分にびっくりします。
歌詞の中でも特に気に入っていたのは、次のフレーズでした。

♪大事な青春無駄にして 紙切れ一枚に身を託す
 まるで昭和の枯れすすき こんな受験生に誰がした

代ゼミ」と「受験生ブルース」……。
現役生には浪人を薦めるわけではありませんが、
私の人生の1ページに、それは今でも大きなウエイトを占める、
得難い体験であったことだけは間違いありません。
決して無駄な時間ではなかったと、歳を重ねるにつれてそう思います。