しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

実に難しいこと

今月7日に日経新聞電子版に掲載された

丹羽宇一郎伊藤忠商事前会長の「経営者ブログ」で、

丹羽前会長は、「優等生の罠」という言葉を使われていました。

 

ブログの内容は、ドイツの著名な自動車会社の不祥事に関連するもので、

不正行為を働こうと積極的に思っていないにせよ、

結果的に不正行為に手を染めることを

「やむなし」と黙認してしまう思考パターンに

経営者や社員、そして組織までもが陥ってしまう

その原因こそ、「優等生の罠」であると丹羽前会長は述べられています。

 

さらに続いて、

「名門企業にふさわしい業績を上げ続けたい」、

「実績ある部署の歴史を汚すことはできない」、

「先輩たちの名誉に傷をつけたくない」、

「自分も評価されて昇進したい」、

このような気持ちは結局、

「優等生であり続けたい。劣等生にはなりたくない」

ということと同じだと鋭く指摘されています。

 

う~む、相変わらず鋭い御指摘です。

たぶん自分自身は、

「優等生であり続けたい。劣等生にはなりたくない」などと

思っている人は少ないのでしょうが、「忠誠心」というか、

「組織を守りたい」という気持ちは多くの人が持っていると思います。

 

では、どうすればよいのか?

丹羽前会長は、ズバリ、次のように述べられています。

 

・うぬぼれや傲慢を排し、普段から常識的な視点を持ち、

 会社の業績や組織を見つめなおし続けることが大切。

 

・相手が自分に対して嘘をつかない。社員同士が本音で話しあえる。

 そんな組織の信頼関係を築くことこそ、マネジメントの土台。

 それは国や業種の違いを問わず、

 優等生の罠にはまらないための要諦でもある。

 

はぃ、おっしゃるとおりだと思います。

結局は、「個人は謙虚に」、「組織は風通し良く」が重要なのですね…。

でも、これが簡単なようで実に難しい。

難しいから不祥事が絶えないのだと思います。