お亡くなりになったとの報道に接しました。
むのさんの『詩集たいまつ』(評論社)は、
全653ページの分厚い本で、今から10年以上も前に買った本です。
確か、雑誌「致知」でも紹介されたことがあり、
本の中に書かれている次のような言葉には、私は随分と助けられました。
今でも大切にしている、精神的支えとなる本の一つです。
・失敗は、なるたけしない方がよいにきまっている。
けれども、真にこわいのは失敗することではなく、
いい加減にやって成功することだ。
・逆境こそが学校である。
但し、それが学校だったとわかるのはそれを卒業したあとである。
・大人が学べば子どもも必ず学ぶ。
それが〈しつける〉という動詞なのだ。
・人生の航路に偶然はない。
悲しいのは、必然でないものと偶然のように出会い、
必然であるものと偶然のように別れてしまうことだ。
・人間関係を耕作するのに、謙虚にまさるこやしはない。
・どんなにつらくとも苦しくとも、命の限りとことん生き抜くこと。
これが人間の果たすべき第一責任です。責任の基礎です。
・反省するとは、うしろを向いて頭を下げることではない。
前に向かって進むことだ。
・一から歴史が始まる。まず、一を産め。
・自分から進んで最も重いものをになおうとしたとき、
人はその行為に〈愛〉と名づけたのではあるまいか。
101歳の天寿を全うされたむのさん。
そのお言葉どおり、「命の限りとことん生き抜かれた」人生だったのだと思います。