日経新聞電子版からのリンクで、
「man@bow(まなぼう)」の「いま聞きたいQ&A」を読んでみました。
先月24日付けの質問は、
『資産運用や投資の「尺度」についてどのように考えればいいですか?』
というものでしたが、その答の中に興味深いことが書かれていました。
それは、「高齢者にとって生活水準を落とすことはリスクなのか」
についての次のような記述です。
『若い人は人的資本(これから仕事で稼ぐ余地や可能性)が大きい一方で、
保有する金融資産額は小さいというのが一般的な傾向でしょう。
逆に高齢者は、人的資本は小さいものの金融資産額は相対的に大きいといえます。
こうした関係を踏まえたうえで、
金融資産の大きな割合をリスク資産に投資した場合の
生活全般に与えるインパクトを考えてみると、
その影響は高齢者ほど大きくなるため、
一般論として高齢者はリスク資産の比率を小さくすべきといえるわけです。』
はぃ……、これは確かにごもっともだと思います。
ところが、これに続いて次のような記述があったのには驚きました。
『高齢者の資産運用にまったく異なる尺度を持ち込む専門家もいます。
1997年にノーベル経済学賞を受賞し、
現在は米国マサチューセッツ工科大学経営大学院教授の職にある
ロバート・マートン氏は、
「リタイア後の生活に必要な年収を
どれだけ確実に受け取れるかでリスクを考えるべき」と語ります。
マートン氏によれば、高齢者にとって重要なのは
退職後も望ましい生活を維持するのに必要な年収を確保することであり、
その観点からみると、必要な年収を確実に得られるような
アプローチがリスクの低い投資になるそうです。』
う~む……。
この考え方では、記事にも書いてあるように、
「生活水準を落とすことがリスクに相当する」ことになります。
でも、ちょっと待ってくださいよ…。
私のように、金融資産を雀の涙しか持っていない者は、
リスクも何も、そもそも運用することができません。(トホホ…)