昨日の続きです。
年金といえば、先月22日に、みずほ総合研究所が、
『「人生100年時代」は本当か、年金には依存できないか』というレポートを
公表していることを思い出しました。そこでは、次のようなことが書かれていました。
・今日の日本で多くの人々が抱える不安は、本論で示した次の2点に集約されるのではないか。
すなわち、第1に「人生100年時代」の意識で皆が100歳まで生きることへの不安。
第2は、公的年金が今後の世代では殆ど受給できない不安だ。
平均寿命が延び、公的年金の給付水準の抑制が予定されるなか、
高齢期の所得確保に向けて現役時代からの計画的な資産形成が益々重要になっている。
一方で今日、誰もが100歳まで生き、公的年金はなくなってしまうという
過度な不安に怯えている面がある。この結果、実態以上の不安感から支出を抑制したりすることで、
経済そのものの成長を抑える悪循環に陥っている面も否めない。
ただし低下するとはいえ、依然として夫婦世帯では
このため、正確な情報を得た上で冷静な対応が重要になる。
・今日、注目される確定拠出年金制度を利用しやすくする継続的な見直しや、
もう一つの柱となるNISA等も含め資産形成に対するトータルなラインアップをわかりやすく提示する
「見える化」への対応、現役時代から資産運用への理解を進めるリテラシーの向上が重要になる。
マクロ政策の観点からも不確実性や不安に伴って生じうるリスクプレミアムを低下させ、
合理的な投資行動や消費行動に繋げることが今後の重要な政策課題になる。
そのためにも、誰もが自らの人生設計に関する正しい情報を共有し、
過度な不安に起因した悪循環を回避することが重要になる。
資産形成に向けた新しい時代への「令和プラン」とは、
正確な情報や展望を踏まえて安心を確保する政策対応だ。
う~む、なるほど‥‥。現役時代からの計画的な資産形成を促す点など、
金融庁の「老後2000万円」報告書が言っていること、ほぼ同じのような気がします‥‥。
そして、私は、このレポートの記述のなかでも、「誰もが自らの人生設計に関する正しい情報を共有し、
過度な不安に起因した悪循環を回避することが重要になる。」というのが、
とても大切なメッセージではないかと理解しています。