しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

三つの御代を生きる

今日11日の日経新聞一面には、

天皇陛下の退位に伴う皇位継承の時期について、

政府が2019年元日を念頭に制度設計する検討に入ったこと、

皇太子さまの即位に備え、新たな元号の検討にも着手したこと、

この2点が書かれていました。

突然の報道で、ちょっとびっくりしましたが、

政府としては、当然・必然の検討作業なのかもしれません。

 

この記事を読んで、元号が「昭和」から「平成」になった時のことを思い出しました。

当時の小渕恵三官房長官が「平成」と書かれ台紙を掲げ、

緊張しながら読み上げられていた姿は、今でもまぶたの裏に焼き付いています。

 

この「平成」という元号の出典は、ウィキペディアによると、

史記」の「内平外成(内平かに外成る)」、

書経」の「地平天成(地平かに天成る)」からで、

「国の内外、天地とも平和が達成されるという意味」

であることが説明されていますが、その提案者について私は、

その著書を通じて崇拝している、陽明学者の安岡正篤先生だと思っていました。

ところが、安岡先生は昭和天皇崩御前に物故されているため、

「安岡先生の発案ということは有り得ない」という意見があるようです。

 

う~む……、真偽の程はわかりませんが、

昭和天皇が御存命中に、安岡先生など高名な先生方が、

水面下で検討されていたのは確かなような気がします。

 

さて、先ほどの報道によると、今回、政府の想定どおりに進めば、

元号天皇陛下の退位前に発表されるとのことでした。

もし2019年元旦に新元号に変われば、その時の私は、

「昭和」・「平成」・「新元号」と、三つの御代を生きることになり、

同時に、激動の「昭和」の記憶は、ますます遠くなっていきます。

 

いずれにしても、静謐な内外環境のもとで皇位継承がなされること、

国民の多くが納得し歓迎する「新元号」になることを、

今から国民の一人としてお祈りするとともに、この目で見届けたいと思います。