先日の日経新聞電子版に、『「令和」が専門家を驚かせた3つの理由』というタイトルで、
元号史を専門とする研究者にインタビューした記事が掲載されていました。
その「3つの理由」について、記事では次のようなことが書かれていました。
まず「令」の文字が、これまで日本の元号に使用された「72字」の中になかったこと。
「令」が過去の改元論議で提案された元号未採用案の中ですらも、ほとんど見られない点に、
研究者は注目されているようです。
次に、「和」が採用されたこと。どうやら、「昭和」で長期間使われていたので、
研究者も、平成の後にすぐ再登用されるとは思い浮かばなかったみたいです。
最後に、研究者が一番驚いたのは、万葉集から採用されたこと。
ただ、そうはいっても、新元号の出典は漢文による歌の序文で、
そういう意味では、これまで漢籍から採用してた元号の伝統も、新元号の中に引き継ぐ形となったようです。
このほか、これまでの元号は国のあるべき姿を、
漢字2文字で表象することが求められてきたけれども、
「令和」には、自然との永遠の調和といった意味合いで、具体的な思想や事物は指してなく、
今後の元号の新しい流れとなるかもしれない、といった研究者のコメントも紹介されていました。
う~む、なるほど‥‥。大変勉強になりました。
実を云うと私も、新元号に「和」が採用されるとは、まったく想像できませんでした。
「昭和」という元号の時代を約33年間生きた私にとっては、
高度経済成長の恩恵を受けて育った期間と重なるのですが、
父の世代にとっては、「昭和」はあの悲惨な戦争の記憶と重なる元号でもありますから‥‥。
今回、新元号について、いろいろと勉強させてもらったので、
「令和」の時代をこれから生きていく、昨日8日に小学2年生になった孫娘には、
新元号は「永遠の自然との調和」という意味があることを、正しく伝えたいと思います。